2012年06月07日
期待馬が本格化を迎えた。春の東京ラストを飾る「エプソムＣ」の追い切りが６日、栗東、美浦両トレセンで行われた。重賞初制覇を狙うトーセンレーヴは、栗東ＣＷコースで僚馬を圧倒。ゴール後も手綱を緩めない猛烈追いで、態勢を整えた。
オープン特別３戦３勝に対し、重賞は５戦して３着が最高。もどかしさを振り払うように、トーセンレーヴが動きに動いた。
ＣＷコースでバーディバーディ（５歳オープン）を４馬身追走。馬なりのままジワッと追い上げ、ラスト１Ｆで馬体が重なった瞬間、一気に突き放した。圧巻の４馬身先着。時計も７Ｆ９８秒０〜１Ｆ１２秒０と文句なし。さらにここからが第２の見せ場。ゴールを過ぎてから１コーナー途中まで、鞍上は馬を追い続けた。それに応えてグイグイと伸び続けるトーセンレーヴ。時計以上に強い負荷をかけた、中身の濃い追い切りだった。
池江師の感触は最高だ。「いい状態だね。前走（マイラーズＣ８着）も悪くなかったが、さらに良くなっている。単走だとフワフワするが併せるとしっかり伸びる」。そして、ゴール後のひと押しについては、こう解説した。「この馬はジリジリ伸びてきて直線半ば、もう１段階ギアが入る。調教ではラスト１Ｆしか追わないから、ギアが入る前にゴールを迎えていたんだ」。もう１段階上のギアを確かめるため、真のゴールの先に、もう１つのゴールを設定していたというわけだ。
前走は、徐々にギアが上がるという特性を生かし切れなかった。いつもより前で運んだことで、早くからギアを使ってしまい、ためをつくれなかった。「今回は中団で脚をためたい。４角手前から吹かしていき、直線半ばでバキューンと来るイメージ。東京は合っている」（同師）。長い直線を味方に最後のギアを繰り出せば、悠々届くとの読みだ。
父ディープインパクト、母ビワハイジ。日本を代表する超良血馬。堂々と重賞を手にして飛躍の夏にしたい。
（スポニチアネックス）
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