2012年05月19日
オークスが行われる今週。２歳王者・ジョワドヴィーヴル、サウンドオブハートといった有力馬の離脱が残念なところですが、桜花賞１〜３着馬をはじめとした中心馬が固まっている印象。とはいえこの状況って、３連単50万馬券が飛び出した昨年とよく似ているんですよね（ジョワドヴィーヴル＝レーヴディソール、ジェンティルドンナ＝マルセリーナ、ヴィルシーナ＝ホエールキャプチャ）。波乱の目はありそうです。
そこで競馬天気では木曜日から日曜日までの４日間、2012年オークスを馬、騎手、血統などを中心に分析していきます！この４日間の連載をお楽しみください！
さて、第３弾となる今回は阪神ＪＦ３着、桜花賞３着とあと一歩のところでＧ１勝ちを逃している世代屈指の堅実派・アイムユアーズについて分析していきます。
【連載その１】ジェンティルドンナ
【連載その２】ヴィルシーナ
【１】アイムユアーズと東京芝2400ｍとの相性は？
戦前から距離不安が囁かれているアイムユアーズ。デビューの時期＆距離、これまでの戦歴からも致し方ないと言ったところでしょうか。
ただ、このアイムユアーズ。一慨に短距離馬と決めつけるにはまだ早いと思うんですよね。というのも、いわゆる短距離のスピード馬らしい競馬（逃げ切り勝ち、圧勝）をしたことがなくて。だからこそ重たい馬場だった阪神芝で好走できたのだと思います。
ここでの見解はこうです。
「距離は大丈夫、ただし、高速馬場は心配」
ハイペースのスタミナ比べのほうが、よっぽど向いている印象です。
【２】アイムユアーズのローテーションは？
夏の北海道で芝1200ｍを使われた点、ファンタジーＳ→阪神ＪＦというローテーションを歩んだ点、一度も馬券圏外がない点・・・どれをとっても第二のホエールキャプチャという表現がしっくりきます。
ならばここも３着・・・と行きたいところですが、ホエールキャプチャと決定的に違う点がふたつあります。
１．1600ｍ以上の勝利実績
２．上がり３ハロン34秒台での勝利実績
1600ｍ以上の勝利実績はオークスでは必須項目で、血統背景からこの距離はさすがに・・・と見られていた馬（ローブデコルテ、エフティマイア、スイープトウショウ）もこれを満たしていました。反対に、これを満たしていなかった馬（アズマサンダース、シーイズトウショウ）は距離不安が的中してしまう格好となりました。
似て非なるホエールキャプチャとアイムユアーズ。過剰に似せることは避けたいところです。
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【３】アイムユアーズの血統は？
アイムユアーズの父はファルブラヴ。ワンカラットやエーシンヴァーゴウなど、活躍馬が短距離馬かつ牝馬に集中している種牡馬です。
現段階でアイムユアーズが実績の割に評価が低い理由がおそらく血統面だと思いますが、ファルブラヴ＝短距離血統と決めつけるのは危険だと思います。というのも、東京芝2400ｍでは以下のような成績を残しています。
◇ファルブラヴ産駒の東京芝2400ｍ成績【１・１・２・８】複勝率33.3％
複勝率ベースだけで言えば、ディープインパクト産駒よりも良い成績を残しているんですよね。ちなみに１２戦中７戦で掲示板内を確保しているという安定ぶりです。
さらに、アイムユアーズの母系をひも解けばダイナカール→エアグルーヴというオークス馬２頭の名前を確認することができます。条件は違えどジャパンカップ勝ち馬を父・母父に持つ血統だけに軽視は禁物でしょう。
【４】アイムユアーズに騎乗予定のウィリアムズ騎手は？
オークスでアイムユアーズに騎乗を予定しているのはウィリアムズ騎手。先週はサダムパテックで京王杯ＳＣを制し、ヴィクトリアマイルでもアルフレードに続き２週連続で２着に持ってくるなど今一番乗れている騎手です。
単純にウィリアムズ騎手騎乗というだけで買い目に入れたいぐらいですが、さらに同騎手にとってプラスとなるデータを。東京芝2400ｍでの成績、Ｇ１での成績は以下の通りです。
◇東京芝2400ｍ成績【１・３・１・５】複勝率50.0％
◇Ｇ１成績【３・３・１・10】複勝率41.2％
最高のパートナーを手にしたアイムユアーズ。いよいよ目が離せない存在になってきました。
◇あすは「ミッドサマーフェア×オークス×蛯名正義。あらゆるデータを分析！」をお送りします！（続）
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