京都競馬場[芝]

スタート地点は向正面直線半ば付近。3コーナーにかけていきなり上り坂になっているトリッキーなコース形態。3~4コーナーのカーブは内回りコースを使用する。

短距離に加え、直線平坦なコースということで逃げ・先行馬が圧倒的に強いと思われるが、意外に差しも決まる。もちろん開催前半では逃げ・先行馬が残る確率はグッと高くなるが、開催後半になるとその逆転現象が起きやすくなるのだ。

枠に大きな有利不利はなく、血統もサクラバクシンオー産駒が活躍はしているものの、圧倒的な差をつけているわけではない。このコースに関しては、開催前半と後半の馬場状態の変化を見極めた上で予想を組み立てていくのが良いのだろう。

スタート地点は向正面2コーナーのポケット。スタートから3コーナーまで直線が続き、距離も十分にあるため、マイル戦にしては前半のペースは比較的落ち着きやすい。

脚質・枠順ともに大きな有利不利はなく、各馬が力を出し切れるコース形態と言える。しかし、クラスを新馬・未勝利戦に限定すると内枠の馬が好成績を残している。まだ脚質が定まっていないメンバーの中、探り探りでレースが進められることでペースが落ち着きやすいことに起因しているのだろう。

血統では、スローの上がり勝負になりやすいということもあってアグネスタキオン産駒がズバ抜けた好成績を残している。その一方で、マイルを得意とするフジキセキ産駒がこのコースでは不振で、来ても2・3着までとなっている点に注意が必要だ。

スタート地点は2コーナー奥のポケット。 向正面の直線を目一杯使って行われる特殊なコースで、3コーナーまでの距離は約900mもある。コーナーが2つでホームストレッチの直線も長いので、当然時計が出やすい。

コーナーが2つしかなく、直線も長いコースということで比較的差し・追込馬が活躍しやすいコースである。ただ、逃げ馬が残るときには行った行ったの単調な決着になることが多く、展開の見極めが必要とされる。

また、このコースには日本ダービー、菊花賞に直結するという特徴がある。よって血統でもダンスインザダークやスペシャルウィーク、アグネスタキオンといった日本ダービー・菊花賞のいずれかで連対馬を出している種牡馬の活躍が目立つ。1600mほど瞬発力を問われることはなく、持続力のある末脚を持った馬を狙いたい。

メインスタンド目の前からのスタート。このコースで施行されるGIには秋華賞があるが、2008年の1000万馬券をはじめ、「荒れるGI」として有名だ。

最後の直線距離が328mと短いため先行馬有利にも見えるが、各馬が3~4コーナーにかけてマクって行くと福島芝2000mのような上がりのかかる追い込み決着になることも。また、多頭数であっても直線ではインがあきやすいので、そこを狙った馬の激走がよく見られる。いずれにせよ、展開が結果を大きく左右するコースと言えるだろう。

血統では、クラス別ではっきりとした特徴が出ている。スローになりやすい新馬・未勝利戦ではマンハッタンカフェをはじめとした「軽い」サンデーサイレンス系が、ペースが上がる上級クラスではダンスインザダークをはじめとした「重い」サンデーサイレンス系がそれぞれ役割分担をしている。

正面スタンド前直線入り口付近からのスタート。1コーナーまでは約400mある。

京都では3~4コーナーにかけての下り坂を利してロングスパートを仕掛ける馬がいるが、なかでもその傾向が顕著なのが京都芝2200m。持続力のある末脚を持った馬向きの流れとなるため、瞬発力に欠ける馬、速い上がりがない馬がそれを相殺できるコースだ。また、逃げ馬であれば、ロングスパートでマクられるの防ぐために大逃げを打ちたいところ。

血統では、やはりダンスインザダーク産駒が良績を残しているが、回収率ベースで見るとそうでもない。2200mという距離は血統や枠、脚質以上に距離適性が重要なので、まずは距離適性ありきで考えていくことが大事だ。

スタート地点は4コーナー奥のポケット。1コーナーまで一直線の約600mのホームストレッチを通過して1周する。

このコースで施行される重賞のひとつに京都大賞典があるが、そのレースを見ればわかるようにスローの上がり勝負。何よりも瞬発力が求められるコースで、馬群が一団となって進むことが多いので瞬発力の足りない逃げ馬が逃げ切ることはかなり難しい。やはり逃げるなら大逃げを打ったほうが良いだろう。

枠順に大きな有利不利はないが、道中後方に位置する差し・追込馬でもインを突けるというアドバンテージは見逃せない。有力馬が外々しか回せないようなタイプだとインを強襲した差し馬が穴をあけることがあるので、展開にかかわらず注意したい。

菊花賞・万葉Sの年2回のみ施行されるコース。スタート地点は向正面の3コーナー手前の上り坂。

スタートしてすぐに右へ曲がるカーブがあるというコース形態上、内枠の馬が絶対的有利。菊花賞では、内枠を引くことが好走への第一条件となる。外枠を引いた馬は終始外々を回らされる可能性があり、そうなるとこの長丁場では厳しい。

「京都の坂はゆっくり上ってゆっくり下る」という格言があるが、スタミナ血統が活躍できる数少ないコース形態ということもあって、坂を利して一気にロングスパートを仕掛ける馬もいる。そのあたりの騎手の駆け引きにも注目したいところだ。

スタート地点は向正面の中間点よりやや2コーナー寄り。外回りコースを1周半する。

天皇賞・春でしか使われない特殊なコースだ。 菊花賞と同じく、内枠を引くことが好走への第一条件となる。先行馬以上に差し馬が外枠を引いたときのロスが大きく、インを突くスペースがないことで大外を回すような展開になると出番はなくなってしまう。先行馬でも差し馬でも、穴は内枠に潜んでいる。 血統で注目すべき点は、ダンスインザダーク産駒の不振。菊花賞と関連性が強い天皇賞・春だけに同産駒には注目が集まるが、2010年の時点で16頭出走して3着1回が最高。菊花賞に比べて上がりが1秒ほど速くなる天皇賞・春の流れに対応できないのが同産駒が天皇賞・春で不振を極める大きな理由だ。

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