2コーナーを回りきって向正面に入ったところ､中山コースの山の頂上からのスタート｡スタートから約400mの間で約4mの勾配の下り坂になっている｡スピードに乗った状態で4コーナーに突入するため､差し馬は大きく外に振られてしまう不利を受けることも｡
この距離は開催前半においては圧倒的に内枠有利｡単純に内枠を狙うだけでそのまま結果に反映されることもあり､開催前半に外枠に入った人気の差し馬は軽視したいところだ｡その一方で､インを狙う意識が強いあまり多頭数の競馬では前が詰まる馬が続出する｡
血統では､出走頭数の割にサクラバクシンオー産駒の不振が目立つ｡マイネルラヴ産駒やスウェプトオーヴァーボード産駒といったミスタープロスペクターの血を持つ器用なタイプの馬の評価を上げたい｡
スタートは1コーナー横のポケット地点｡山の頂上へ向かって発走し､おむすび型のコースを1周する｡最大のポイントは､スタートしてまもなく右へ曲がる2コーナーのカーブ｡ここでスムーズに回れないようだと､道中距離ロスを強いられてしまう｡
そして､数あるコースの中でも中山芝1600mは圧倒的に内枠が有利｡それに伴って外枠が非常に不利となっており､この条件で行われるGI･朝日杯FSでは毎年のように内枠の馬が穴をあけている｡たとえ差し馬であっても､最短距離をロスなく進むことができる内枠を引きたいところだ｡
距離適性だが､よほど厳しい流れにならない限りプラスアルファの距離適性を求められることはない｡1200mからの距離延長馬が､ペースが楽になったことで粘り込むといったシーンもチラホラ見られるので､特に開幕週では距離延長馬だからといってむやみに嫌わないようにしたい｡
スタート地点は正面スタンド前｡ゲートが開いてすぐに急坂が待ち構えているのが大きな特徴｡過去の中山記念連対馬に代表されるように､このコースを得意とするリピーターが多く存在する｡
ペースは比較的落ち着きやすいが､オープンクラスになると淀みない流れになって差し･追込馬が届くことがある｡また､上がりがかかることから､前走上がりの速い東京で差し損ねていた馬がこのコースで一変することもあるので注意が必要｡
血統では､ネオユニヴァース産駒が好成績を残している｡また､母父にトニービンの血を持つ馬の成績も優秀だ｡
スタート地点は4コーナーを曲がり終えたホームストレッチの右端｡皐月賞が行われる舞台でもある｡内枠に先行馬が入り､外枠に差し馬が入ると単調な行った行ったになってしまうことがある｡
中山芝2000mは皐月賞がそうであるように､馬場状態によって大きく結果が左右されるコース形態である｡開催前半の良好な馬場状態であれば内枠の先行馬を､開催後半で時計がかかる馬場状態なら外枠の差し馬が台頭する｡多頭数になると直線ゴチャつくので､差し･追込馬は馬群を割れるタイプでないと厳しい｡
血統では､ジャングルポケット産駒がこのコースに好相性を見せている｡特に新馬･未勝利戦での活躍が顕著だ｡
芝2000mのスタート地点から少し右に移動したところからの発走｡外回りコースを使用するため､コースをほぼ1周することになる｡
オールカマー3連覇を達成したマツリダゴッホに代表されるように､このコースを得意とするリピーターが多く存在する｡これは中山芝1800mと同じ特徴であり､他のコースではまったく走らないが､このコースだけは走るという馬もいるので注意が必要だ｡
脚質では､逃げ･先行馬が有利｡中団より前にいないとまず勝ち負けにならない｡直線一気のというタイプは来ても3着までで､はっきりと軽視でいいだろう｡
スタート地点は外回りコースの3コーナー手前｡1周目4コーナーを通過した後は内回りコースを1周する｡コーナーの数が6つと多く､各コーナーで息を入れられることでマイラータイプの馬がこなしてしまうことが可能なコース形態だ｡
有馬記念のイメージから内枠有利だと思われるが､実際にそれほど極端な枠の有利不利はない｡最初のコーナーでスンナリ隊列が決まってしまうと外枠の馬は大幅な距離ロスを強いられ動くに動けず､またそういった展開になったときに内枠の馬が穴をあけやすい｡
脚質別では､やはり先行馬が圧倒的に有利｡さきほども申し上げたように内枠から先行できればマイラータイプの馬でも距離をこなしてしまうので､先行できる距離延長馬の評価をむやみに下げないようにしたい｡
現在､JRAで施行されている最長距離のコース｡ステイヤーズSでのみ使用されている｡芝1800mと芝2000mのスタート地点中間あたりからスタートし､内回りコースを2周する｡ 3600mという過酷な距離だけあって､道中淀みのない流れになることは少なく､一貫してゆるい流れが連続することが多い｡
前半1週目から向こう正面まではまるで歩いているのかと錯覚するような超スローになり､後半の2周目の向正面から徐々にペースアップ｡上がりが速い競馬になることが多く､スタミナだけでなく最後の瞬発力も問われる｡
基本的には先行馬有利だが､3600mを逃げ切ることはほとんどない｡差し馬は､マクって4コーナーで先行集団に追い付ける脚がないと厳しい｡
