2014年12月11日
２歳女王決定戦「第６６回阪神ＪＦ」の最終追いが１０日に美浦、栗東で行われた。栗東では重賞好走馬が軽快な動きを見せた。アルテミスＳ２着のレッツゴードンキは掛かった１週前追いとは一転し、制御が利いた好追い切り。 【阪神ＪＦ】
ひたむきに突っ走った１週前とは別馬。レッツゴードンキが結果を出した。２週連続、志願騎乗の新コンビ浜中を背に坂路へ。テンはゆったり、道中は制御を利かせ、４Ｆ５６秒８〜１Ｆ１２秒８。ＣＷコース（６Ｆ８０秒２〜１Ｆ１３秒１）で行きたがった先週４日とは一転し、スムーズな走りだ。
騎乗した浜中は「先週はコース追いで力んだが、きょうは折り合えた。ハミを替えた効果か、坂路だからスムーズだったのか。後ろから２頭に抜かれても、我慢して走ってくれた」と穏やかな表情。続けて「競馬の前の不安はなくなった」と力を込めた。一方、梅田智師は「先週持って行かれたので、最後まで折り合い重視。追試は合格した」と納得顔で切りだした。
追い切りでは、行きたがる馬に効果があるといわれる豪州生まれの「トライアビット」と呼ばれるハミを新採用。師は「ハミを替えたことですぐ良くなったとは思ってないけど…。見ていても、我慢できていた」と確かな手応えを得た。
戦績的には女王の資格は十分。牡馬相手の札幌２歳Ｓ（３着）は朝日杯ＦＳの有力馬ブライトエンブレムと０秒２差。先行馬ペースに泣いたアルテミスＳ（２着）は猛然と追い込み、ココロノアイとは鼻差。爆発しそうな気性と底力は表裏一体。浜中は「乗っていても能力を感じる。競馬を見ていても、そう思う。前走もいい脚を使ったし、阪神外回りは合うはず。折り合いだけ」と力を込める。
前走・アルテミスＳ２着時、梅田智師は豪州遠征のアドマイヤラクティに同行していた。異国の地で天国に旅立った先輩の分まで、ドンキへの思いは強い。「折り合ってリズム良く運べれば…。能力では負けていないはず。Ｇ１だし、流れも速くなると思うので」。制御さえ利けば、まとめて差し切れる切れ者。師にとっても、悲願の国内Ｇ１初制覇は手の届くところにある。
（スポニチアネックス）
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