2013年10月10日
牝馬３冠最終戦「第１８回秋華賞」（１３日、京都）の追い切りが９日、栗東トレセンで行われた。オークス馬メイショウマンボが坂路で併走馬を楽々と３馬身突き放す圧巻の走りで仕上がりの良さをアピール。レースをひと叩きされた体調面の上積みに加え、万全の精神面対策を施して２冠達成へ視界が一気に広がってきた。また、同レースは１０日に出走馬、１１日に枠順が確定する。 【秋華賞】
派手なアクションはいらない。それでいてあっさり３馬身先着した。これがオークス馬の貫禄、メイショウマンボが完璧な形で最終調整を終えた。
坂路。メイショウキラリ（４歳１０００万）をパートナーに迎えての併せ馬。折り合い重視で前半をゆったりと入り、徐々にペースアップしていく。重心を下げ、馬場の中央で迫力満点のストライドを伸ばすと僚馬を並ぶ間もなくかわし去った。それでも鞍上の手はわずかに動いた程度。ごく自然な加速で突き放して４Ｆ５２秒３〜１Ｆ１２秒４をはじき出した。
１週前追い切り（ＣＷ６Ｆ７９秒３〜１Ｆ１２秒０）にもまたがって感触を確かめていた武幸は「２週続けていい時計が出たが、もともと調教では動く馬。一回使って当然今回の方がいい状態。上積みが大きい」とひと叩きしての効果をしっかり感じ取った。
まさにここまでは満点調整。タイトル獲りへ残す課題は気性のコントロールのみ。調教こそ素直に動くマンボだが、桜花賞の時からパドックで騎手がまたがるとゲートまで激しくイレ込むようになった。オークスでは馬場入りの際に塩見助手のヘルメットと眼鏡を飛ばしたほど。レース前に余分なエネルギーを消耗させたくない…そこで打った陣営の打開策が本馬場入場の先入れ。前走・ローズＳから誘導馬より先に馬場入りを行うようにした。周囲の馬を気にせずマンボのペースで歩かせ、余計なストレスを軽減させるためだ。これが奏功。返し馬からきっちり折り合った。結果は４着だったが「イレ込みも大丈夫だった。次に望みを持てるレースになった」と武幸も絶賛した。
京都芝は【２１００】と好相性のコース。「（小回りといっても）無理に末脚に懸けることもしないし、前に行くこともない。この馬のリズムで走らせたい」と武幸はレースでマンボのリズムを最優先させる構えだ。
５年ぶりの秋華賞参戦となる武幸にとっては００年ティコティコタックでＧ１初制覇した思い出のレース。「あの時から、僕もキャリアを重ねた。落ち着いて乗りたい」と頼もしい。２冠獲り達成へ、その瞬間が刻一刻と迫ってきた。
（スポニチアネックス）
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