2012年10月11日
「第１７回秋華賞」に出走する関東馬の追い切りが１０日、美浦、栗東トレセンで行われた。ラスヴェンチュラスは小島茂厩舎得意の栗東滞在で好気配。一発ムードが漂ってきた。
関東馬ながら、前哨戦のローズＳの前から１カ月以上、栗東に滞在しているラスヴェンチュラス。最終追いは小島茂師が自ら手綱を取り坂路へ。登り慣れたコースをリラックスした脚取りで駆け上がる。前半２Ｆは１５秒１―１５秒４とゆったりしたスタート。３Ｆ目で１３秒０と一気にギアを上げ、ラスト１Ｆは１２秒２まで加速。スピード感あふれるフットワークで、余力を残したままゴールした。
「しまい重点だが、動きそのものはよかった」。好感触を得た小島茂師は、追い切りの意図を続けた。「前回は追い切り後にイレ込んでしまったので、テンションが上がり過ぎないように。かと言って、Ｇ１だから中途半端には仕上げられない。日曜にもいい調教（ラスト１Ｆ１２秒０）ができている。変則開催だが思った通りに調整できた」
今週の栗東は通常の月曜ではなく火曜（９日）が全休日。多くの出走馬が木曜追いを選択する中、あえて水曜追いを選択した。「前走は追い切り後に体重が減って結果的に（前走から）マイナス１０キロでの出走。木曜追いのプランも考えたが、追い切った後の回復に時間をかけたいと思った」と、師は理由を説明する。「これで直前にも少しできるから」と、レースまでに微調整していく構えだ。
ローズＳはスタート直後に左前を落鉄。そのまま１８００メートルを走り切って、ジェンティルドンナ、ヴィルシーナの２強に迫る３着。「体が減ったり落鉄したりと、いろいろなハンデがありながらの３着だから、本番でまだ楽しみが残っている。相手は強いけど、かなわないと思っていたら最初から勝負にならない」と指揮官は力を込めた。
０８年には１１番人気ブラックエンブレムで勝利し、ファンをあっと言わせた小島茂師。「あの時はローズＳ１５着からの挑戦。今回は３着から。今年の方が気分はいい」。あらゆる手を尽くして２強の高い壁に挑む。
（スポニチアネックス）
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