2012年04月12日
牡馬３冠第１弾、皐月賞の追い切りが行われ、美浦ではディープインパクト産駒アーデントが藤田を背に鋭く伸びた。注目の枠順は１２日、確定する。
予行演習は完璧だった。アーデントの最終追い切りには栗東から駆けつけた藤田がまたがった。
Ｗコースでボタニカルアート（７歳障害未勝利）、イデアルモルソー（３歳未出走）と３頭併せ。道中は最後方で折り合いを確認。直線に入っても手綱は持ったままで、ラスト１Ｆでまだ３馬身差。だが外に持ち出して左ムチを一発叩き込むと瞬時に反応。ラスト５０メートルで並びかけると、そこから突き放して３馬身先着。ラスト１Ｆは１２秒０の超抜時計だ。
引き揚げてきた鞍上の表情が調子の良さを物語っていた。
「ラスト１Ｆぎりぎりまで馬の直後に付けて、最後の瞬発力がどのくらいか確かめた。素晴らしい動きをしていたよ。前回に調教で乗った時より良くなっている」
前走・弥生賞（３着）の１週前追いでも鞍上は美浦で感触を確かめていた。「前回は攻め馬で目いっぱいやっていない。８〜９分くらいかな。追い切りも内から抜けて、お釣り残しの調整だったから。今回はＧ１だしビシッと仕上げた」と上積みを強調した。
初騎乗だった前走は勝ち馬コスモオオゾラの直後で流れに乗ったが、前半１０００メートル通過は６３秒１の超スローペース。直線では前が壁になる致命的な不利があった。「掛かると聞いていたし、気持ち消極的に乗ってしまったかな。でも、あの流れで力んだのは仕方ないし、直線はラスト１Ｆくらいしか追えなかった。スムーズならもっと際どかったはず」と振り返った。
中央でＧ１・１７勝の勲章を積み上げたベテランがほれ込む逸材だ。「２２年もやってきて馬の良しあしは分かっているつもり。手応えはある」と鞍上。勝負師・藤田が自信を持ってクラシック１冠目に挑む。
（スポニチアネックス）
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