2011年11月10日
「第３６回エリザベス女王杯」の最終追い。故障明けの天才少女レーヴディソールは“間に合った”雰囲気の好調教だった。
大一番にぎりぎりで間に合った。骨折休養明けのレーヴディソールはＣＷコースで併せ馬。前を行くユニバーサルバンク（３歳オープン）との差をじわじわと詰めると、４コーナーで並んだ。鞍上が追い出すと、芦毛の馬体が躍動する。直線では反応良く一瞬のうちに約３馬身半のリード。時計は６Ｆ８０秒２〜１Ｆ１１秒７をマークした。松田博師は「第一関門は行けた。大丈夫やろう」のジャッジ。２週連続で追い切りに騎乗した福永も、着実な良化を感じていた。
「１Ｆはビシッと追っておいてくれという指示。息遣いが凄く良くなったね。先週は６Ｆ８５秒ぐらいでゼイゼイ言っていたのに、きょうはビシッとやった割に悪くなかった」と明かす。そして「今回のひと追いでまだ良くなるだろうし、ある程度態勢は整ったと思う」と続けた。中間は重め残りが伝えられてきたが「体が大きくなっているし、体重のプラスは成長した分だと思う」との感覚。このあたり、春にも乗っていたわけだから比較はできる。実戦を前に「不安はない」と言い切った。
とはいえ、常識的には厳しい戦いになる。３月、桜花賞１週前追いの直後に右前脚トウ骨遠位端部分の骨折が判明。全治６カ月の診断だった。帰厩は１０月５日。ここまでいっぱいの追い切りは今週の１本しかない。４戦４勝の天才少女といえども、初距離、初の古馬相手と不安材料は満載だ。
それでも、福永はあくまでも前向きだ。「常識的には勝負できる条件じゃない。でも、規格外の馬だからね。とにかく今回は無事に走ってくれれば」。デビュー５戦目での古馬Ｇ１制覇となれば、史上最少キャリアでの勝利となる。勝てば歴史を塗り替える偉業。それすらも、あっさりやってのける可能性は十分にありだ。
（スポニチアネックス）
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