2023年04月13日
G1企画「厳選超抜リスト」は共同通信杯勝ち馬ファントムシーフをピックアップ。栗東CWコースで万全の仕上がりをアピールした。
「鋭伸」という表現がぴったり当てはまる。ファントムシーフの追い切りは切れに切れた。先週に続いてルメールが騎乗し、CWコースへ。稽古駆けするシルヴァーデューク（3歳1勝クラス）を2馬身追いかけ、直線は内からシュッと。実戦さながらにゴール前、グイッと首だけ抜け出した。前進気勢が強く、シャープな脚さばき。鹿毛の馬体を弾ませ、ラスト1F11秒2だ。しまい重点で刻んだ6F83秒6も予定通り。ルメールは「併せて、いい追い切りができた。自分から動けていたし、最後もいい脚。今週の調教でベストコンディションに整いました」と笑みを浮かべた。
昨年6月、阪神の新馬戦を控えた追い切りではCWコースで2度、ラスト1F10秒9と破格の時計をマーク。抜群の脚力を示し、デビュー前から評判になった。数字を見れば瞬発力に長（た）けたイメージがあるが調教役の梛木助手は違った視点でジャッジする。「デビュー当初から跳びが大きくて稽古も実戦も仕掛けてからサッと加速する感じではない。長くいい脚を使うので距離が延びて良さが出ると思います」。芝2000メートルは昨秋の野路菊S勝ち、ホープフルS4着で経験済み。前走・共同通信杯から1F延長は歓迎だ。
ホープフルSは出遅れが影響して4着。最内1番枠もあって終始、窮屈な競馬を強いられた。梛木助手は「ホープフルSは流れに乗れなかったのが痛かった。中山2000メートルは1歩目が大事になるのでスムーズに流れに乗せていきたい」と思い描く。陣営は万全を期して1週前にゲート練習を行った。「実戦が近づいていることを理解してもらうために（ゲート練習を）取り入れました」と説明。悔いのない仕上げでクラシック初戦へ。陣営の意気込みがひしひしと伝わってきた。
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