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【宝塚記念】ブエナ“円熟”さすがの伸び脚!

2011年06月23日

上半期を締めくくるグランプリ「第52回宝塚記念」の最終追い切りが東西トレセンで行われた。ファン投票1位のブエナビスタはCWコースの単走で鋭い伸び脚を披露。昨年の天皇賞・秋快勝後、ジャパンCでは1位入線も2着降着、前走・ヴィクトリアマイルも2着止まり。女王復権へG1・6勝目は譲れない。宝塚記念の枠順は23日に確定する。

 ブエナビスタはいつも通りの雰囲気でCWコースに姿を現した。「G1だからといって変わったことをするわけではない」と松田博師は常々言う。普段と同じなら、調整が順調であることにほかならないからだ。

 単走での追い切り。走りだしてから道中はずっとリラックスムード。力みのない走りのまま直線へ。いつもと違う点は随分とステッキが入ったことくらいか。鞍上に促されて、それに応えるようにラスト200メートルは12秒1。さすがの伸び脚だ。

 「楽そうに走っていた。この前とは違う。最近の中では一番にいいな」が松田博師のジャッジ。前走・ヴィクトリアマイル時の追い切りを引き合いに出して「あの時はもたれていた。走りに力みもあったな。気持ちの面で、今回の方がずっといい」。

 直線でびしびしステッキが入ったのも、単走で折り合いがついたからこそ。「若い頃ほどガムシャラではないから、そうなるんだろう」と師は言う。行きたがることなく、追えばきっちり伸びるのだから、馬が円熟の域に達したのだと評価できる。トレセンにいる時には、ふっくら見える体が「競馬の日にはスカッとするぞ。体は自分でつくる。こちらが思う以上に賢いからな」。馬自身の実戦感覚を厩舎サイドも全面的に信頼している。

 芝1600メートルのヴィクトリアマイルはアパパネの2着に敗れたものの、ピリピリしていない今の精神状態で、距離延長は間違いなくプラスに働く。「そりゃあ、マイルより今回の方がいいさ。心配なく出せるよ。ファンの支持はありがたいし、期待に応えたいと思っている」と師はファン投票で堂々の1位、9万7429票の重みを受け止めている。

 鞍上は前走に続き岩田騎手が務める。「前走は悔しい結果だった。距離が延びて競馬はしやすくなる。これだけの馬に乗せてもらえるのだから、結果を出したい」とストレートに意欲を明かす。松田博師&岩田騎手の宝塚記念Vは07年アドマイヤムーン。小雨が降る中、ウオッカ、メイショウサムソンをねじ伏せた。今回も黄金の4歳世代を蹴散らして女王復活だ。

 ≪G1勝利数、単独5位へ≫現在G1・5勝で史上5位タイのブエナビスタは昨秋の天皇賞・秋以来の6勝目に挑む。勝てば、2歳時の08年阪神JFで初優勝を飾って以来、4年連続G1制覇を達成。G1勝利数では単独5位の6勝に躍り出て、1位タイで並ぶシンボリルドルフ、テイエムオペラオー、ディープインパクト、牝馬G1歴代最多勝のウオッカに「あと1」に迫る。

(スポニチアネックス)

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