2011年10月23日
菊花賞回顧〜3人の騎手が講じた策を振り払ったオルフェーヴル
オルフェーヴルが他を寄せ付けない圧倒的な強さで見事三冠馬に。
あまりにもスムーズに道中〜4コーナーと流れたため、「簡単に勝たせ過ぎじゃないか?」という声も挙がりそうですが、実は各騎手が相当に頭を使った結果の圧勝劇でした。
まず、レース展開。
1000m通過は馬場を考えればスローでしょう。オマケに馬群も終始グッと凝縮しており、メイショウサムソンが三冠を獲り逃した年のように馬群がバラけることがなかった。これは瞬発力がヤバいレベルにあるオルフェーヴルにとって絶好の展開でしょう。ヨーイドンならまず負けませんので。
この展開で池添騎手は馬群にオルフェーヴルをエスコートしました。これは折り合いを考えれば当然のことでしょう。ディープインパクトもそうしていましたし、フレールジャックよろしく引っ掛かってハナに立とうものなら目も当てられない結果になってしまう。
馬群に構え、あとは外に出すだけ・・・だったオルフェーヴルですが、ここで策を披露したのは後藤騎手&ベルシャザール。終始オルフェーヴルの半馬身前に位置取り、外からフタをする形に。このままレースが進んでしまっては、最大の武器である瞬発力を活かし切ることができなくなってしまいます。
不幸中の幸いだったのが、ベルシャザールの最大の武器が瞬発力ではなかったこと。ここで後藤騎手は戦前から示唆していた下り坂からのスパートを敢行しました。これで、オルフェーヴルの行く手をさえぎるものはなくなりました。
次の策に講じたのは、蛯名騎手&トーセンラー。
ベルシャザールが先に行ったあと、そのポジションを埋めに行ったのはこの馬でした。イメージはきさらぎ賞と同じく、オルフェーヴルより先に動き、長く良い脚を使って封じる。ただ、そのときのオルフェーヴルと末脚の破壊力がケタ違いだったという誤算が。追えども追えども、差が詰まることはありませんでした。
そして、最後の策を持っていたのが安藤勝己&ウインバリアシオン。
結果的にはダービー・神戸新聞杯と同じくオルフェーヴルを後ろから見る形でしたが、明らかに違ったのが直線のコース取り。インからスルスルと進出していき、直線も馬群を突っ込む。ハナからオルフェーヴルより外を通る気はなかったのでしょう。ただ、こちらはあまりにもエンジンがかかるのが遅すぎた。
「前」で勝負した後藤騎手&ベルシャザール。
「外」からねじ伏せようとした蛯名騎手&トーセンラー。
「内」から出し抜けを狙った安藤勝己&ウインバリアシオン。
それぞれがそれぞれの競馬をしたうえで、三冠を達成したオルフェーヴル。当分この馬の天下は続きそうです。
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