2010年11月18日
【マイルCS】トゥザグローリー心身成長77秒8
若さで混戦を断つ!!「第27回マイルCS」の追い切りが17日、栗東、美浦両トレセンで行われた。前走・カシオペアSを勝って勢いに乗る3歳馬トゥザグローリーはポリトラックコースで6F77秒8の猛時計をマーク。定年を控え、残り少ないG1チャンスとなった池江泰郎師(69)にビッグなプレゼントを贈る態勢が整った。
伏兵の立場で参戦した今春の日本ダービー(7着)と今とでは立場がガラッと変わった。トゥザグローリーは今やG1でも大いに注目される存在。将来性豊かな良血らしく、まだまだ底知れない魅力がある。
追い切りはポリトラックでサクラオリオン(8歳オープン)を6馬身追走の形でスタート。キビキビ動いて徐々に差を詰めると6F77秒8〜1F12秒1を刻み、併入でゴールへ。池江助手が絶好の感触を伝えている。「いい動きだったよ。乗っていて気持ち良かった。言うことないね」
今季は休み明けで東京に遠征(アイルランドT2着)して中1週でカシオペアSを快勝。そこから中2週でこの舞台へ。間は詰まっていても、先週のポリトラックでも6F77秒3の高速時計を刻んでいる。普通なら少しくらいめげてもおかしくない状況。それがどうだ。へこたれるどころか、さらに元気の良さが目立っている。
「だいぶ完成期に近づいてきて、今はレース後の回復が早くなっている。この馬はデビュー前からずっと乗っているけど具合は本当にいいね。精神面はまだ子供っぽいところがあるんだけど、それでも乗り手の言うことをだいぶ聞くようになっているよ」と池江助手は心身両面の成長を強調。調教と実戦で経験を積んでいくことで素材の良さに磨きを掛け、着実にレベルアップしてきたのだ。
とはいえ、まだキャリアの浅い3歳馬。未知の要素は少なくない。「G1でどこまでやれるか。今回はそれに尽きるよね。甘くないことは分かっているけど、いきなり勝つようなら来年は大暴れするんじゃないかな」。最後は笑顔で締めくくった池江助手。その言葉には期待の大きさがたっぷりこめられていた。
≪10年ぶり≫トゥザグローリーが勝てば、00年アグネスデジタル以来のマイルCS3歳馬Vとなる。00年は3歳馬が5頭出走し、ダイタクリーヴァが2着、エイシンプレストンが5着と頑張った。強いと評判の3歳勢、今年は!?
スポニチアネックス - 2010/11/18 7:04