2010年11月17日

【マイルチャンピオンシップ】盤石のサプレザ、距離短縮が追い風のテイエム、オウケン

★ポイント1「天皇賞・秋orスプリンターズS組」
→過去10年、天皇賞・秋から臨む馬の成績は【4・3・2・19】複勝率32.1%、前走スプリンターズSから臨む馬の成績は【3・0・1・8】複勝率33.3%。マイルチャンピオンシップを制するための2大ローテーションとなっている。
(カンパニー、デュランダルetc)

★ポイント2「近5走内重賞連対実績」
→過去10年、近5走内に重賞連対実績がなかった馬が馬券圏内に入った年は一度もない。また、前走重賞以外から参戦した馬の成績は【0・0・0・11】と重賞実績のない馬にとっては敷居の高いレースとなっており、近5走内の重賞実績は何より重視したいところだ。
(マイネルファルケ、ブルーメンブラットetc)

★ポイント3「マイナー種牡馬」
→過去10年で連対した種牡馬を見てみると、ミラクルアドマイヤ、ムタファーウェク、ロドリゴデトリアーノ、トウカイテイオーなど非サンデー系のマイナー種牡馬の活躍が目立っている。スタミナが要求される京都外回り1600m、連続開催6日目で力の要る馬場というシチュエーションが切れ味に欠けることの多い非サンデー系のマイナー種牡馬の激走を後押ししているのかもしれない。
(スーパーホーネット、トウカイポイントetc)


秋のマイル王決定戦・マイルチャンピオンシップ。近年この路線は絶対的な中心馬が不在で、カンパニー、ブルーメンブラット、ダイワメジャーといった別路線組にマイル王の座を奪われている。今年の安田記念を制したショウワモダンも今秋は精彩を欠いており、今年も別路線組が中心になる可能性が高そうだ。

エリザベス女王杯で見せたスノーフェアリーの圧倒的なパフォーマンスから、ここで人気を集めそうなのが昨年の3着馬・サプレザ。2走前に芝1400mで「1分19秒6」という物凄い時計での勝利を飾っており、サンチャリオットSを勝って臨むローテーションは昨年とまったく同じ。さらに今年は叩き3戦目でマイルチャンピオンシップを迎えるということで、目標のレースから逆算したローテーションに陣営の本気度が伺える。

迎え撃つ日本馬は、4連勝中の上がり馬・ダノンヨーヨー、高松宮記念の覇者でスプリンターズS2着から臨むキンシャサノキセキの2頭がエース格。ただ、ダノンヨーヨーには過去10年で富士S組が【1・2・0・41】、キンシャサノキセキには7歳以上の馬が【1・0・0・18】というマイナスデータがあり、全幅の信頼を置けるまでには至らない。「サプレザの相手探し」というのが今年のマイルチャンピオンシップの焦点となりそうだ。

ちなみに過去10年のマイルチャンピオンシップにおいて、距離短縮馬が1頭も馬券圏内に入れなかった年は一度もない。サプレザ、ダノンヨーヨー、キンシャサノキセキはいずれも距離短縮馬ではなく、マイルチャンピオンシップで連対した牝馬はすべて距離短縮馬であった点から、テイエムオーロラ、オウケンサクラ、ワイルドラズベリーの3頭を上位崩しの候補として挙げておきたい。


【データで見るオススメ馬】

★テイエムオーロラ
→過去10年、距離短縮馬が馬券圏内に入れなかった年は一度もない。また、マイルチャンピオンシップで連対した牝馬はすべて距離短縮馬であり、ブルーメンブラットが府中牝馬S1着からマイルチャンピオンシップを制している。過去10年、東京1800m重賞を逃げ切った馬がすべてGIで連対している点も含めて侮れない1頭だ。

★オウケンサクラ
→過去10年、天皇賞・秋から臨む馬の成績は【4・3・2・19】複勝率32.1%。同年の桜花賞連対&前走天皇賞・秋という戦績は2004年2着のダンスインザムードと重なる。距離短縮時は【2・1・0・1】と好成績を収めているだけに、ここでも注意が必要だ。

【ローテーションで見るオススメ馬】

★サプレザ
→外国馬だが、サンチャリオットSを勝って臨むローテーションは去年3着時とまったく同じ。今年は外国馬に優勝賞金+ボーナスが出るということで明らかに陣営の本気度が違う。今年はここに照準を絞ったローテーションであり、エリザベス女王杯でのスノーフェアリーの圧勝からも軽視は禁物だ。

【血統で見るオススメ馬】

★キンシャサノキセキ
→フジキセキ産駒は今秋の京都芝1600mで【3・4・1・7】複勝率53.3%という驚異的な成績。2008年京都金杯10着以来のマイル戦ということで条件は楽ではないが、今の京都芝にフィットしているフジキセキ産駒ということで距離をこなしても不思議ではない。

(競馬天気:火曜コラム・田原基成「データ分析」)
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