2010年10月08日

京都大賞典、究極の上がり勝負で真価を発揮するメイショウベルーガ

天皇賞・秋へ向けて重要な一戦となる京都大賞典。近年天皇賞・秋から始動という陣営が増えたことでレースレベルに疑問符が付くこともあるが、秋の古馬王道路線へと駒を進めたい有力関西馬が数多くスタンバイしており、見応えのあるレースが展開されそうだ。

京都開幕週の芝レースすべてに言えることだが、とにかく開幕週の京都は上がりが速い。もちろん京都大賞典とて例外ではなく、過去10年、京都大賞典で上がり3F最速を記録した馬の成績は【6・3・2・2】複勝率84.6%。馬券圏外に敗れた2頭も4着に来ており、上がり3Fの数字は好走のための必須条件と言えるだろう。

そこで今回は近5走を比較材料として、最速上がりと上がり3F3位以内を使った回数を挙げてみたい。なお、「着順」については、最速上がり3Fを計時した際の着順とする。


(左から馬名、最速上がり3F、着順、上がり3F3位以内計時回数)

・スマートギア 32.8秒 6着 5回
・アドマイヤメジャー 34.0秒 1着 3回
・ベストメンバー 34.4秒 1着 3回
・メイショウベルーガ 33.0秒 4着 3回


もはやこのコラムの常連になりつつあるスマートギアが近5走中5走で上がり3F3位以内をマークしている。上がり3Fの優秀さと結果が伴わないことが多いのが難点だが・・・また、ジャパンカップで上がり最速の脚で2着に入ったオウケンブルースリが上記に登場していないが、近5走に道悪・道中の不利などがあったことを考えるとそれほど気にしなくても良いだろう。デビュー戦から菊花賞を制するまで5戦連続で上がり3F2位以内をマークし、上がり33.6秒の脚を使ったことがあるように決して不向きな条件とは言えない。

ただ、単純に上がり3Fの数字だけを見るなら牝馬のメイショウベルーガを上位評価する手もあるか。前走の上がり3F33.0秒も優秀だが、京都外回りの古都S、日経新春杯を次位に0.6秒の差をつけて上がり3F最速で差し切った内容が秀逸。舞台替りでパフォーマンスを急上昇させる可能性は十分にある。

当欄では、京都外回りというシチュエーションを踏まえてメイショウベルーガを推奨馬とする。

(馬場×上がり3F(データ室))