2010年09月24日

神戸新聞杯、上がり3Fで同世代を圧倒するエイシンフラッシュを素直に信頼

菊花賞への最後の切符をかけたトライアル・神戸新聞杯。今年はダービー1,2着馬エイシンフラッシュ、ローズキングダムが出走することから順当だろうという声も囁かれているが、昨年は皐月賞馬・アンライバルドが人気を裏切り、先週行われたローズSでは3つのGIタイトルを獲得している世代最強牝馬・アパパネが4着に敗れた。ゆえに「今年は順当」と判断するのは早計か。

さて、先週のローズSでは「上がり3F1位が絶対的な好走条件である」と述べた。それは同じ阪神開催で行われる神戸新聞杯にも共通して言えることであり、過去10年神戸新聞杯において上がり3F最速を記録した馬の成績は【6・2・3・2】複勝率84.6%。これを距離体系が2400mに変更された2007年以降に絞ると【2・0・1・0】複勝率100%となる。

そこで今回も近5走を比較材料として、最速上がりと上がり3F3位以内を使った回数を挙げてみたい。なお、「着順」については、最速上がり3Fを計時した際の着順とする。

(左から馬名、最速上がり3F、着順、上がり3F3位以内計時回数)

・エイシンフラッシュ 32.7秒 1着 5回
・シルクオールディー 34.1秒 2着 5回
・マイネルゴルト 34.6秒 1着 4回
・レーヴドリアン 33.9秒 3着 4回
・ローズキングダム 32.9秒 2着 3回


こうして見てみると、やはりエイシンフラッシュの瞬発力がズバ抜けていることがよく分かる。ダービーでの上がり3F32.7秒もさることながら、阪神・中山の急坂コースでも上がり3F最速を叩き出しているように瞬発力の中にパワーを内包している稀有な馬だ。その他では、ここ5戦中4戦で上がり3F最速を計時しているシルクオールディー、関西圏で上がり3F最速を外したことのないレーヴドリアンにも注目したい。

エイシンフラッシュと人気を分け合うであろうローズキングダムは、意外なことに上がり最速の経験が2回しかない。東スポ杯やダービーを見るよりスローの上がり勝負が大得意という印象があるが、その流れであっても上がり最速は他馬に譲っている。今回はヴィクトワーウピサを下した久々の関西圏での出走となるが「上がり最速」という点ではエイシンフラッシュにやや劣ると言わざるを得ない。

当欄では、素直にダービー馬・エイシンフラッシュを推奨馬に。また、エイシン-ローズの2強の間に割って入る可能性のある馬として、近5戦中4戦で上がり3F最速を計時しているシルクオールディーの名前を挙げておきたい。

(馬場×上がり3F(データ室))