2010年09月24日

【神戸新聞杯】ローズキングダム52秒1で2馬身先着

菊花賞TR「第58回神戸新聞杯」の追い切りが23日、栗東トレセンで行われた。ダービー1、2着馬がそろって好気配をアピール。逆転を期すローズキングダムが坂路追いで春と変わらぬ機敏なフットワークを見せれば、ダービー馬エイシンフラッシュもCWコース盤石の試走だ。

 機敏にしてのびのびした走り。ダービー2着馬・ローズキングダムが、秋始動戦の追い切りで上々の動きを見せた。

 ラヴファンタジスタ(5歳1000万)を先行させて追いかける形。「先週、(武豊)ジョッキーに乗ってもらってやっているので、もう派手なデモンストレーションは必要ない。テンションを上げないようにね」と橋口師は調教の意図を説明したが、気配の良さは伝わってくる。前半の抑えも利きつつ、追ってからも好反応だ。活気をみなぎらせて4F52秒1、ラスト1F12秒7。手応え十分に2馬身先着した。

 「動きはいいし、時計も合格点。夏休みから帰って来てずっと順調に来ているし、力は出せるだろう」

 仕上がりに関して指揮官の不満はない。しかし、春からの変化については、少々厳しめの採点だ。「もう少しふっくらして帰ってきてほしかったね。この血統は小さい馬が多いけど、ダービーの時と同じぐらいの感じだから」。秋を迎えて“変化なし”をどう判断するか。橋口師は「成長と言われると…」と口ごもるが、大きな変化がないのもこの馬の特質かもしれない。

 「無駄な肉がつくような体つきでもない。でも、しっかり追っても体が減るわけではない。精神面もこれまでと同じ。イレ込むことはないけど、いつでも活気がある感じかな」

 ローズキングダムは“バラ一族”の御曹司らしく、コンパクトな体での瞬発力が持ち味。しかもレースでのコントロールが利いて、立ち回りが抜群にうまい。力を出し切るなら、今の体で問題はないはずだ。

 「菊花賞が楽しみになるレースをしてほしい」は橋口師の本音だろう。果たしてどんな結果が待っているか。この馬の今後を占う大きな一戦となりそうだ。

スポニチアネックス - 2010/9/24 7:02