2010年09月02日

【新潟2歳S】ソニック重賞Vへ“飛ぶ”準備万端!

夏の新潟開催のフィナーレを飾る新潟2歳Sの追い切りが美浦、栗東両トレセンで行われた。ディープインパクト産駒のサイレントソニックが父譲りの切れのある動きを披露。産駒初の重賞制覇へ視界は良好だ。

 サイレントソニックが深く立ちこめたモヤを切り裂くように、いきなり直線に姿を現した。ポリトラックコースでクリミナルコード(3歳未勝利)との併せ馬。いっぱいに追われる僚馬とは対照的に、軽く仕掛けられただけで内から楽にかわしていく。父ディープインパクトを思わせる切れのある動き。手綱を離せば飛んでいきそうな手応えで2馬身先着。ラスト1Fは12秒5の鋭さ。見守った国枝師の表情も明るかった。

 「いい動きだったね。きょうは前に馬を置いてしまいサーッとやりたかった。前走を使って張りが出てきたね。いい感じになってきた」。25日の1週前には、アパパネと坂路で意欲的な併せ馬を行い、最後まで食い下がって抜かせなかった。一方、最終追いは「静」に徹して闘志を内にためこんだ。

 前走・ダリア賞は、逃げ切りVのデビュー戦から一変。4番手に控える競馬で最後はしぶとく伸びて2着。2歳の若駒にとっては大きな経験となった。それでも師は「馬場に入って気持ちが高ぶっていた。口向きが悪く、終始掛かり気味だった」とまだまだ能力を出し切っていないと説明。デビュー前から気性的に激しい面を見せていたが「攻め馬ではテンションの高さがだいぶましになってきた」と成長を口にした。

 最後に師はリップサービスで締めくくった。「追い切りにまたがった佐藤助手が飛びそうだったと言っていたよ。これで3走目。ホップ、ステップ、ジャンプで今度こそ飛んでくれれば」

 昨年は同じ牝馬のシンメイフジが、新馬V→ダリア賞2着の同じローテーションからこのレースを制覇、その再現をもくろむ。ディープ産駒初の重賞Vへ“飛ぶ”準備はできている。

スポニチアネックス - 2010/9/2 7:03