2012年04月05日

【桜花賞】ジョワ動きガラリ!直線グイ〜ン4馬身先着

女王の座は譲らない。牝馬クラシック第1弾「第72回桜花賞」の追い切りが美浦、栗東両トレセンで行われた。栗東では2歳女王のジョワドヴィーヴルがCWコースで併走馬を圧倒。3着に敗れたトライアルから一変する動きを披露した。注目の枠順は5日、確定する。

 やる気一変。目の色が変わったジョワドヴィーヴルがCWコースで躍った。

 6Fからタガノミュルザンヌ(3歳500万)を前に置き、前半はゆっくりと入った。徐々にギアを上げ、エンジン全開は直線、残り200メートルを切ってから。重心を沈ませて四肢を繰り出すと、一気に突き放した。ゴールでは圧巻の4馬身先着。6F88秒4〜1F12秒6。フットワークは躍動感にあふれ、走る気が充満していた。

 「最後までちゃんと走っていたな」。松田博師が笑顔を見せる。良くも悪くも「とぼけたところがある」(同師)という2歳女王。休み明けのチューリップ賞3着は、そんな面がレースに出てしまった。「もともと、おとなしい馬が前走の前は、さらにおとなしかった。競馬の前はいい方に捉えていたが負けてしまったな」

 実は偉大な姉ブエナビスタも古馬となってからそういう面を見せていた。休み明けで臨んだ昨年の天皇賞・秋。最終追い切りで格下の僚馬に遅れた。陣営は、さほど気に留めなかったが、レースでは1番人気で4着。しかし、続くジャパンCでは気配一変。追い切りで軽快に動き、実戦でもきっちり巻き返してG1・6勝目をマークした。

 ジョワドヴィーヴルも休み明けの前走の追い切りではトリップに1馬身届かず、実戦でも敗れた。ならば、この姉妹の調子の良しあしは追い切りで判断できるのではないか。今回、豪快に先着したことは、レースでも好結果につながると信じて良さそうだ。

 手綱を取る福永の信頼も何ら揺らいでいない。「(内で包まれた)前走は、それまでの2戦と違う競馬だったから。悲観する内容ではない」。今回は違うぞ、と言わんばかりの主戦の言葉。偉大な姉の背を追いかけるためにも、負けられないクラシック第1弾だ。

(スポニチアネックス)