2013年05月17日

【オークス】アユサン5馬身ぶっちぎり!丸山2冠獲りへ気合

再び与えられたビッグチャンスにV走で恩返しだ。「第74回オークス」の木曜追い切りが16日、美浦トレセンで行われ、桜花賞馬アユサンが併走馬をぶっちぎり。史上14頭目となる春の牝馬2冠獲りへ前進した。鞍上は桜花賞前日に福島競馬で落馬、腰つい横突起骨折で同レース騎乗を断念した丸山元気騎手(22)。大一番での再起用に優勝を誓った。 【オークス】

 手綱を通して伝わってくるのは2冠獲りの揺るぎない感触。アユサンの追い切りから引き揚げてきた主戦・丸山は自らを鼓舞するように言い放った。「僕を男にしてくれる馬。デビュー前からずっとそう思っていた。1着だけにこだわりたい」。桜花賞では前日の落馬負傷で急きょC・デムーロに乗り代わっての戴冠。「オークスも乗せてもらえないだろう」。半ば諦めていたところで手塚師から声を掛けてもらった。「再び乗せてくれる先生(同師)やオーナーに何としても恩返しを…」。そんな気迫がアユサンにも乗り移ったような追い切りだ。

 Wコースで6馬身先行したセイウンオウサム(6歳1000万)を1完歩ごとに追い詰める。内を突いた直線。気合をつけられると、並ぶ間もなく5馬身突き放した。「覇気があるし、しまいの動きも良かった。桜花賞時からトモ(後肢)が別馬のようにしっかりしてきた」と丸山。見届けた手塚師も満足顔で万全の仕上がりを強調する。「桜花賞の疲れが10日間で取れた。予想以上に早い回復。だから、存分に稽古を積めた。腰が弱いため強い調教ができず体を持て余していた春先とは全然違う」

 初体験の2400メートルも克服できる手応えがある。桜花賞ではスタートとともに気合をつけて好位にとりついた直後、ハミを抜いて完璧に折り合えた。「力むことがないから、うちのスタッフたちは距離の融通が利くと言っている」(同師)。父ディープインパクト、母の父ストームキャットといえば、東京2400メートルの青葉賞を制したヒラボクディープと同じ配合。血統も後押しする。

 「アユサンのことは彼が一番よく知っている」。師が信頼を寄せる丸山は桜花賞の直前、騎乗できない悔しさを押し殺して携帯電話をかけた。「先生、脚をためて追い出しをできるだけ我慢した方がいいですよ」。進言はC・デムーロに伝えられ、直線の凄まじい差し返し劇につながった。今度は自らが演じる番。「直線の坂を上がってからが本当の勝負。僕が焦らなければ結果はついてくる」。丸山を男にする2冠獲りは手の届くところにある。

(スポニチアネックス)