2011年12月06日

【阪神JF】厳しい競馬の経験が生きる

■個々の馬分析
・アイムユアーズ
血統的には、時計がかかる1200m〜1400m向きで、同じファルブラヴ産駒のワンカラットと似たイメージ。よって、洋芝1200mの函館2歳S、小雨の影響が多少あった前走のファンタジーSは適した条件だった。経験は十分である反面、ファンタジーS勝ち馬は本レースと相性が今ひとつであり、阪神芝1600mに変わるのもプラスとはいえない。

・アナスタシアブルー
新馬戦は、当時内枠が有利だった京都芝の馬場状況を差し引いても好内容。萩Sでは人気を裏切ったが、1戦のキャリア(萩Sの上位2頭は経験上位)、距離延長、牡馬混合戦を考慮すると許容範囲。マイルに短縮となるここは見直す手も。

・アンチュラス
スムーズに前につけて抜け出すような競馬を続けており、ディープインパクト産駒にしては器用で大崩れしないタイプのイメージ。前走も、直線でアイムユアーズには負けたものの、ファインチョイスとの叩きあいを制したのは価値がある。芝1400mしか使われていないのが若干マイナス。

・エピセアローム
前走の小倉2歳Sでは、400mの距離短縮にもスムーズに対応。柔軟性と完成度の高さはメンバー中上位で、2歳戦に向くタイプ。厳しい流れにも緩い流れにも対応している点は評価できる。気がかりは、前走1200mの馬は、過去10年で[0 3 0 26]と、2着はあれど勝ちきっていないこと。

・トーセンベニザクラ
1200mから1800mまでの距離経験、逃げ、追い込みなど複数の脚質の経験など、経験値という点ではメンバー中上位。1戦ごとに力をつけており、上がりの速い競馬に対応している点も魅力。

・ラシンティランテ
1500m、1800mという2種の距離を経験しており、かつ2走前は牡馬混合重賞の札幌2歳Sということで、前走出走時もメンバー中突出した経験値があった馬。今回は人気が上がりそうだが、速い上がりの競馬にも不安なく、G1のここでも十分好走可能。


■展望
経験の少ない2歳戦では、「厳しい経験」をしている馬が穴になりやすい。

他馬と並んで接戦した経験、牡馬混合戦の経験、多種の距離/脚質などの厳しい経験はプラスとなる。例えば、昨年のホエールキャプチャは、ここに臨むまで逃げから追い込みまで経験しており、かつ距離も1200mから1600mまで幅広く経験していた。ライステラス、アニメイトバイオ、ベストクルーズと、ここ2年で人気薄で好走した面々も、牡馬混合重賞や幅広い距離などの経験があった。

例外は無論いるが、この時期は「敗戦を経験している(特に牡馬混合で)」というのもプラスとなり、ウオッカ、ブエナビスタ、アパパネといった阪神JFの人気馬にも、このレースに臨む前には牡馬混合戦での敗戦の経験があった。

イメージとしては、2歳戦では無敗で臨んでくるようなエリートタイプよりも、挫折を経験しながらステップアップしてきた馬の方が人気になりにくく、単純にお金になりやすい。2009年以降、秋の中央開催の2歳重賞で、無敗で3番人気以内に支持された馬は、24頭いて単勝回収率51%、複勝回収率57%と、データ上でも儲かりにくいことがわかる。

また、阪神芝1600m外回りという舞台は、スローからの瞬発力勝負になりやすく、ある程度ためる競馬への適性も問われる。その意味では、牡馬混合重賞で、かつ直線の長いコースで行われる京王杯2歳Sやデイリー杯2歳S経由組が狙い目となるが、今年はここからの参戦馬がない。

メンバー内で臨戦的に面白そうなのは、ラシンティランテとトーセンベニザクラの2頭。
ラシンティランテは、強力メンバーの集まった札幌2歳Sで揉まれた経験が良く、かつ速い上がりにも対応可能なタイプ。トーセンベニザクラは前走が好内容で、一戦ごとに力をつけている印象がある。あとは、出走できればだがアナスタシアブルーも怖い1頭。

登録頭数が非常に多く、アナスタシアブルーの他にも抽選を通れば面白そうな馬も何頭か存在する。よって、出走メンバーが決まってから、再度2歳戦のポイントである経験と、速い上がりへの対応力を考慮しつつ絞りこんでいきたい。

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