2010年07月02日

【ラジオNIKKEI賞】クォークスター伸び上々

「ラジオNIKKEI賞・G3」(4日、福島)
 ダービーへの参戦があと一歩でかなわなかった無念を、みちのくで晴らす。プリンシパルS2着馬クォークスターが1日、美浦Wで切れのある動きを披露。併せ馬で並入し、鋭い伸び脚を発揮した。待望の重賞初Vを目指し、中間の調整過程は順調そのもの。福島の重賞と抜群の相性を誇る堀厩舎が、07年ロックドゥカンブに続き、このレース2勝目を狙う。

◇  ◇
 ステッキ1発で栗毛の馬体が沈み込んだ。美浦Wで行われたクォークスターの最終追い切りは、5Fでピサノドラクロワ(3歳未勝利)を大きく追走する形でスタート。直線で内へ潜り込むと、ラスト1Fまでは劣勢だったものの、鞍上が仕掛けると瞬時に反応し鋭い伸び脚を披露。最後は並入に持ち込んだ。
 
 菅沼調教厩務員は「予定通りの内容だった。最後も伸びていたしね」と好感触を伝える。2週前の6月17日には天皇賞馬ジャガーメイルと併せ馬を行い、互角の動き。また1週前は初コンビとなるウィリアムズが騎乗して、Wで軽快なアクションを見せた。「先週でジョッキーも感触をつかんでくれたし、この中間はいい状態できている」と出来の良さを強調した。

 前走のプリンシパルSは2着。勝ったルーラーシップには4馬身離されたが、メンバー最速タイの上がり3F33秒7の末脚を繰り出した。昨年までならダービーへ参戦できたが、今年から優先出走権の付与が1着馬のみとなり、夢舞台に立つことはできなかった。その後はここに目標を切り替え、順調に調整を進めてきた。今回は東京から福島へ舞台は変わるが「小回りコースでも関係はないから」と、ノープロブレムの構え。重賞初制覇へ闘志を燃やしている。

 堀厩舎はこれまで福島の重賞に管理馬を延べ4頭送り込み、07年福島牝馬S(スプリングドリュー)、ラジオNIKKEI賞(ロックドゥカンブ)と2勝。さらにこのレースに限れば、昨年もストロングリターンが3着に好走しており相性は抜群だ。自身の勢いと充実ぶりに、データも後押し。初タイトルを獲得してみせる。
デイリースポーツ - 2010/7/2 9:28