2010年12月03日
【馬場×上がり3F】重いダートで切れるマカニビスティー、クリールパッション
阪神ダート1800mで行われるダート国際GI・ジャパンカップダート。阪神ダート1800mで施行されるようになってから3年目を迎えるが、カネヒキリの引退、エスポワールシチーの回避によって少々寂しいメンバー構成となってしまった。また、エスポワールシチー、スマートファルコンという、逃げてGIを制した2頭の回避は展開面で大きな影響を及ぼしそうだ。
過去10年のジャパンカップダートにおける上がり3F最速馬の成績は【4・6・4・1】複勝率93.3%。過去馬券圏内に入れなかったのは2005年のサンライズバッカスのみで、そのときは4角6番手以内の馬が1〜3着を占めた前残りの競馬だった。施行条件変更後も上がり3F最速馬は優秀な成績を残しており、ジャパンカップダートにおける予想の重要なファクターとして欠かせないところだ。
そこで今回も、ダート戦を対象とした上がり3F最速を使った回数と上がり3F最速率、近5走を比較材料とした最速上がりと上がり3F3位以内を使った回数も挙げてみたい。なお、「着順」については、最速上がり3Fを計時した際の着順とする。
(左から馬名、最速上がり3F、上がり3F最速計時回数、上がり3F最速率)
・マカニビスティー 35.4秒 4回 71.4%
・キングスエンブレム 36.0秒 3回 50.0%
・ヴァーミリアン 35.0秒 12回 44.4%
・シルクメビウス 35.1秒 7回 43.7%
・クリールパッション 35.9秒 12回 41.3%
(左から馬名、最速上がり3F、着順、上がり3F3位以内計時回数)
・シルクメビウス 35.1秒 1着 4回
・トランセンド 36.0秒 2着 4回
・マカニビスティー 35.4秒 5着 4回
・キングスエンブレム 36.0秒 1着 3回
・クリールパッション 35.9秒 1着 3回
上がり3F最速率・近5走上がり3F3位以内回数の表どちらにも載っている馬はマカニビスティー、キングスエンブレム、シルクメビウス、クリールパッションの4頭。この4頭の比較では、当該距離での上がり3F最速勝利実績があるキングスエンブレム、シルクメビウス、クリールパッションがやや優勢か。
ちなみに今週の天気予報では、週末は晴予報が出ている。週中にかなりの雨が降っただけに回復具合が気になるところだが、「良馬場」という条件で4頭をさらに絞り込んでみると、キングスエンブレムの上がり3F最速率は変わらず50.0%、シルクメビウスは少し数字を落として40.0%、クリールパッションは47.8%と大幅に数字を上昇させている。パサパサの良馬場まで馬場が回復した際、シルクメビウスはやや信頼性が落ちる点には注意したい。
ただ、それ以上に注目したいのがマカニビスティー。良馬場限定で上がり3F最速率を出すと、何と100%という数字を叩き出しているのだ。同馬がダートで馬券圏外に敗れたのは2レースだが、その2レースはいずれも湿った馬場。実績に乏しい面に目をつぶれば、上がり3F1位の馬ば好成績を残しているジャパンカップダートの性質にもっともマッチした馬と言えるだろう。
当欄では、良馬場での上がり最速率・5走上がり3F3位以内回数のトータルバランスに秀でているマカニビスティー、クリールパッションを推奨馬に。良馬場ではやや信頼性に欠けるシルクメビウスに関しては、当日の馬場状態を見極めた上で評価を決めたいところだ。
(競馬天気:金曜コラム・データ室「データアラカルト」から)