2010年12月02日

【JCダート】メビウス手応えたっぷり11秒7!

意外な選択だった。シルクメビウスの最終追いはBコース。いつものCWコースに照準を合わせていた記者陣からは戸惑いの声が挙がった。なぜか。領家師は理由をこう説明した。

 「あまり負担をかけたくなかったのでBコースに変えました。オーバーペースにならないよう指示して、思った通りにきています」

 道中は引っ張りきりの手応えで6F80秒8、ラスト1F11秒7だ。しまい重点で余力たっぷりの印象。騎乗した鳴海助手が感触を伝えた。

 「叩き2走目なんでビッシリやる必要もない。きょうは1F15秒で入って、残り3Fからジワジワ出していく形。追っての反応は非常に良かったですよ」

 1週前はCWコースで直線ステッキが入って6F84秒9、1F12秒8。鳴海助手は「ウッドチップだと自分で加減して走ってしまう。ステッキを入れないとヤメてしまいそうだった」と振り返っていた。追っての反応を確かめるという観点からも、スムーズに走れるBコースでの追い切りは理にかなっている。

 前走のJBCクラシック4着は、久々の前日輸送でイレ込んだことが敗因だった。休み明けを叩いて、状態そのものは定石通りに上向きだ。気配を確認した領家師は力強くまとめた。

 「去年このレースを使った後は、ここが最大目標と思ってきた。この馬の力を出せれば」

 昨年のJCダートは勝ち馬エスポワールシチーから3馬身半差の2着。それからの1年間はこのレースのためにあった。その借りを返す態勢はきっちり整ったようだ。

スポニチアネックス - 2010/12/2 7:02