2010年10月28日

【天皇賞・秋】台風襲来で鉄板から波乱のレースへ

28日昼時点の発表の台風14号の進路は、31日東海〜関東に接近する予想。関東地方は台風の影響を最も強く受けることになる。台風の勢力によっては、開催自体が危ぶまれる。

まだ、台風は沖縄の南方にあり、天気予報は大幅に変わる余地があるが、予報通りとすると道悪必至の情勢。昨年のダービーの様な水の浮く、悪コンディションが想像される。この時は、先行したロジユニヴァース、リーチザクラウンが1、2着となったが、上がりが40秒前後と大幅にかかり直線の叩き合いはスローVTRを見ているようだった。この馬場で最速で追い込んだのが、4着ナカヤマフェスタ、6着シェーンヴァルト。フェスタの陣営は、この戦いを見て、洋芝の非常に重い馬場で行われる凱旋門賞の参戦(結果2着、発表:重馬場)を決めたのではと今でも思っている。

さて、本題に入ると、このような馬場で先行して粘り込みを図れる馬、このメンバーでネヴァブションに注目したい。この馬のイメージから、宝塚記念・毎日王冠の好走は、驚きだったが、7歳で充実期を迎えたと捉えた方が良いか。また、いずれも渋った馬場であったことが重要なポイント。毎日王冠では中団から上がり2番目を記録している。稍重・重(1013)、重以上の出走なし。

渋っていた毎日王冠の勝ちで人気になる点が辛いが、アリゼオも面白い。東京・重馬場の新馬戦で、上がり34.2秒は破格数字であのヒルノダムールを鮮やかに差し切っており見逃せない。

寒い季節の中山金杯、鳴尾記念と重賞を2勝しているアクシオンは、涼しくなって要注意の馬。勝っているのは涼しい夏の北海道か10月下旬〜3月前半の時期。中央の夏場で勝ったのは、東京の重馬場のみ。涼〜暖(5206)、気候と道悪で穴候補。

ジャガーメールは、コラム「データ分析」で触れているように重〜不良(2100)◎、2000mでも不良となれば長距離適性が生きる。

人気のブエナビスタ、アーネストリーは稍重レベルまでなら信頼度は高いと判断するが、重以上ではナカヤマフェスタ的な馬場巧者に敗れる危険は高くなる。泥んこ馬場をHペースで先行すると最後直線2頭とも失速もある。

ここでの注目馬は、ネヴァブション、アリゼオ、アクシオン。

追記、不良馬場になった場合、「不良」の馬場成績を鵜呑みにするのは危険。不良での好走は、「道悪の適性」が無くても勝つ場合が少なくない。

(競馬天気:水曜コラム・本紙「馬場気候注目馬」)
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