2010年10月15日

【秋華賞】馬場×上がり3Fファクターからディアアレトゥーサを推奨

京都内回りコースで行われる秋華賞。牝馬三冠最後のレースということで各陣営とも仕上げに妥協を許さず、秋華賞で好走した馬がエリザベス女王杯で人気になって飛ぶというケースも珍しくない。もちろん、京都内回り→京都外回りというコース替りも多分に影響していることだろう。

さて、先ほどから何度も登場しているキーワードに「京都内回り」というものがある。先週の京都大賞典は外回りコースで行われているが、京都は外回りと内回りで求められる適性がガラっと変わる。わかりやすく言えば新潟外回りコースとローカルのコースとの違いのようなもので、京都内回りコースではそれほど上がり3F最速という部分は重要視されないのだ。それは2007〜2009年まで上がり3F最速を計時した3頭がいずれも馬券圏外に敗れていることからも明らかである。

ただ、2000〜2006年にかけては上がり3F最速を計時した馬がすべて馬券に絡んでいるという歴史もある。そこで今回も参考として近5走を比較材料とした最速上がりと上がり3F3位以内を使った回数を挙げてみる。なお、「着順」については、最速上がり3Fを計時した際の着順とする。


(左から馬名、最速上がり3F、着順、上がり3F3位以内計時回数)

・レインボーダリア 34.2秒 2着 5回
・アンティフリーズ 34.1秒 1着 4回
・サンテミリオン 34.6秒 1着 4回
・ショウリュウムーン 34.0秒 4着 4回


これに先ほどの京都内回りで問われる適性を加味すると、上記4頭はやや「切れすぎる」きらいがある。特にサンテミリオンは少頭数+スローの中山、広い東京での経験しかないだけに、昨年ブエナビスタが降着したように勝負どころでゴチャつきやすい京都内回りへの適性に疑問が残る。近2走が外枠だったことを考えると、内枠も決して好材料とは言えないだろう。

ここで上がらなかった馬のなかで強調したいのはディアアレトゥーサ。1000m通過57.7秒、勝ち時計1分58秒8という紫苑Sのレース内容はまさにプレ秋華賞と呼べるもの。福島1800m→新潟1600m→中山2000mとまったく異なる適性のレースをすべて連対している点も魅力だ。そこで当欄では、上がり3F最速の切れ味を必要としない京都内回りというシチュエーションを踏まえて、ディアアレトゥーサを推奨馬とする。

(馬場×上がり3F(データ室))