2010年10月07日

【毎日王冠】ショウワモダン闘魂注入64秒0

東京メーンは毎日王冠。3連勝で安田記念を制したショウワモダンが主戦・後藤を背に実戦さながらのハードな併せ馬で気合をつけられた。久々で59キロと条件は厳しいが、持ち前の勝負根性を発揮して4連勝を目指す。

 「G1馬らしい風格が出てきた」。手綱を取った後藤の言葉が、すべてを物語るショウワモダンの最終追い切りだった。ポリトラックでイチブン(3歳1600万)を5馬身前方に置いてスタート。向正面で差を詰め、3〜4角の中間地点で外から馬体を併せた。相手も3歳馬とはいえ、古馬相手に1000万クラスを勝ち上がったばかりの上がり馬。直線では火花が散るような激しい追い比べで、互いに譲らず併入。5F64秒0の好時計をマークした。

 久々に確かめた愛馬の感触に、後藤も満足顔だ。「相手も動いていたし、いいパートナーになった。春のピリッとした感じがないと聞いていたが、4角を回ってくる感じは安田記念を思い出させてくれた。甘い調教じゃなく実戦を想定して馬をいじめるような調教。レースのような雰囲気で走ってくれた」。併走馬に騎乗した杉浦師は独特の表現で調教の主眼を説明した。

 「気持ちの面で休んでしまった感じがあるので、きょうは気の抜けたサイダーに炭酸を入れ直すつもりでジョッキーに乗ってもらった。これで態勢は整ったんじゃないか」

 夏場は北海道千歳の社台ファームで英気を養い、宮城・山元トレセン経由で9月中旬に帰厩。秋初戦に備えて乗り込んできた。3連勝で鮮烈Vを飾った安田記念から4カ月。師は「随分と昔のことみたい。何かが劇的に変わったわけでもないし、いまだに信じられない感じもある」と振り返る。「春はピリピリした感じで結果を出した。状態は問題ないが、あとは気持ちだけ。気の抜けた感じが…」と繰り返したが、辛口の評価は期待の裏返し。後藤も「59キロで期待と不安が半々だが、休み明けとしてはパーフェクトだと思う」と前向きだ。

 メンバー中唯一のG1馬。調教で闘魂を注入され、ライバルの挑戦を退ける構えだ。

 ≪節目50勝へ≫ショウワモダンの後藤は現在JRA重賞49勝で、今回Vなら区切りの50勝目になる。今年は重賞5勝と好調で、自身の年間最多重賞勝利を記録した02年(7勝)にあと2。毎日王冠は05年サンライズペガサスで勝っている

スポニチアネックス - 2010/10/7 7:03