2010年06月17日

【マーメイドS】ブルームーン雨問題なし

 阪神メーンのマーメイドSの追い切りが16日、美浦、栗東両トレセンで行われた。11番人気のヴィクトリアマイルで3着に激走したニシノブルームーンは軽快な動きを見せ、好調ぶりをアピール。春の中山牝馬Sに続く重賞2勝目へしっかりと照準を合わせている。

 昨年のこのレース2着馬ニシノブルームーンは“静”で総仕上げを行った。坂路2本目。リフレックス(5歳1000万)など僚馬3頭を約50メートル前方に見ながら、北村宏はアクションを起こさず、フィニッシュラインを通過した。4Fエラー(推定54秒台)〜1F14秒3。一見地味な時計も青写真通りだ。

 雨脚が強まる中、北村宏は笑顔で切り出した。「良かったですよ。先々週、先週と結構行っているのできょうは調整程度。前3頭を見せながら追いかけるような気持ちも出ていた。最近ずっと体調はいいけど、今回も同じぐらいにいい」と体調には太鼓判だ。

 鈴木伸師の表情も穏やかだった。2週前の2日が坂路で4F50秒5。9日は同49秒6の好時計。1週前の時点で態勢は整っている。「先週プレッシャーを掛けた時点で馬もその気になっている。輸送もあるし、これでいい。レースの週にいじったら逆にナーバスになってしまうから。ヒカルアマランサスとの前走の差(3/4馬身)は道中の微妙なロスの差だけ。やや重で勝っているし多少の雨は問題ない」。指揮官も確かな手応えを得ている。

 重賞初挑戦だった昨年2着から1年。3月中山牝馬Sで重賞初V、前走・ヴィクトリアマイルはブエナビスタと0秒1差3着。さらにパワーアップした。「昨年も最高の状態だったけど、いろいろと経験を積んでさらにたくましくなった。楽しみ」。北村宏は前年の雪辱と2度目の重賞Vを見据えている。
スポニチアネックス - 2010/6/17 7:05