2010年09月15日

【セントライト記念】激走ローテのフェイルノートか、激走血統のミッションモードか

★ポイント1「ダービー組>ラジオNIKKEI組」
→過去10年、前走ダービー組は【3・3・2・13】複勝率38.1%。一方、前走ラジオNIKKEI賞組は【2・0・1・13】で、馬券に絡んだのはラジオNIKKEI賞で連対した馬のみ。格がモノを言うレースだけに、ダービー組、なかでもダービー好走馬は特注の存在だ。
(ナカヤマフェスタ、バランスオブゲームetc)

★ポイント2「対古馬との好走実績」
→上がり馬がほとんど来れない神戸新聞杯とは違い、夏の好走馬が比較的好走しやすいセントライト記念。新潟で施行された2002年を除き、夏に使われた馬が馬券に絡まなかった年は一度もなく、夏に対古馬との好走実績がある馬の評価は上げておきたい。
(ダイワワイルドボア、トーセンシャナオーetc)

★ポイント3「1番人気が勝てない」
→過去10年、1番人気で勝ったのは皐月賞2着馬・コスモバルクと3戦3勝のロックドゥカンブのみ。ただ、連対率70.0%、掲示板を外したのも1頭のみと安定感は抜群なので、「頭までは狙えない」といったイメージか。
(マイネルチャールズ、トーホウシデンetc)


東の菊花賞トライアル・セントライト記念。過去の勝ち馬にはナカヤマフェスタ、コスモバルクといったのちのGI馬がいるが、いずれも菊花賞では馬券に絡むことなく敗れている。その一方でセントライト記念惜敗組からはマンハッタンカフェが菊花賞を勝ち、フォゲッタブル、トーホウシデンが2着に入っているように、この2レースのコネクションは決して強いとはいえない。

つまり、「菊花賞で好走しそうな馬の評価を下げる」という考え方がセントライト記念をひも解く上では使えそうだ。中山2200mで施行されるセントライト記念という舞台にもっとも合いそうな馬を見つけていくことが、攻略への第一歩となるだろう。

出走を予定している馬で人気を集めそうなのは、京都新聞杯の勝ち馬でダービー4着のゲシュタルト、ラジオNIKKEI賞1,2着のアロマカフェ、クォークスターの3頭か。この3頭の中では【3・3・2・13】複勝率38.1%を誇る前走ダービー組のゲシュタルトを上位に取りたい。前走ラジオNIKKEI賞組は【2・0・1・13】だが、馬券に絡んだ3頭がラジオNIKKEI賞連対馬ということを踏まえると、アロマカフェ、クォークスターにも好走するだけの下地はある。

上位3頭以外で馬券圏内まで食い込んできそうなのが、毎年のように好走馬を送り出している対古馬との好走実績がある馬。特に新潟好走組は非常に相性が良く、昨年はセイクリッドバレー、フォゲッタブルがそれぞれ2,3着に入る好走を見せた。今年はゲームマエストロ、フェイルノート、ヤマニンエルブがそれに該当しており、展開次第で上位に食い込む可能性を秘めている。


【データで見るオススメ馬】

★アロマカフェ
→過去10年、ラジオNIKKEI賞勝ち馬のセントライト記念における成績は4戦2勝。負けた2頭はいずれもラジオNIKKEI賞の勝ち方が道中10番手以下から外差し馬場を利してのもので、勝った2頭は道中5番手以内から強気に押し切ったものだった。同馬は4角4番手から押し切っており、中山2200mをこなせる器用さを兼ね備えている。

★ゲシュタルト
→過去10年、前走ダービー組の成績は【3・3・2・13】複勝率38.1%を誇る。2200mの重賞・京都新聞杯を勝っているのもプラス材料で、中山コースもスプリングSでローズキングダムに先着しての2着がある。今のところ死角らしい死角が見当たらない1頭だ。

★クォークスター
→大きく崩れたのは関西遠征を敢行したきさらぎ賞の1戦のみで、関東圏では一度も連対を外していない。同レースで3年連続掲示板内を確保しているアグネスタキオン産駒でもあり、ある程度前の位置で競馬ができれば好走は可能だろう。

【ローテーションで見るオススメ馬】

★フェイルノート
→夏に休み明けで新潟を使って叩き3戦目以内で中山、というローテーションはセイクリッドバレー、ダイワワイルドボアとまったく同じ。同馬が連対を外したのは1戦しかなく、そのときの勝ち馬はこの夏1000万下で3,2着と好走したコスモエンペラー。上積みを考えれば重賞実績馬を逆転する可能性も十分にある。

【血統で見るオススメ馬】

★コスモヘレノス
→グラスワンダー産駒は芝2200mの重賞で【0・3・3・9】複勝率40.0%。勝ち切れないまでも好走率が非常に高い。特に中山2200mの重賞では【0・1・2・1】と複勝率が75.0と一気に跳ね上がっており、寒竹賞のようにすんなり先手を取れる展開なら粘り込みがあっても。

★ミッションモード
→ガリレオ産駒は中山芝2200mで3戦1勝2着1回の連対率66.7%。それも10番人気1着、4番人気2着でのものだから相当な適性の高さが伺える。前走1000万下3着と古馬相手の好走歴があるのも心強い。
(データ分析・田原基成)