2010年08月26日

【新潟記念】エンジン全開!スマートギア坂路楽々12秒3

日本一長い直線でエンジン全開だ!新潟記念の最終追い切りが行われ、スマートギアが坂路単走、馬なりのまま鋭い動きを見せつけた。サマー2000シリーズ逆転Vへ向け、闘志満々だ。

 鞍上に全くといっていいほど動きはない。それでもグングン加速していく。坂路単走のスマートギアが実戦同様の切れ味を見せつけた。スムーズに折り合い、残り2Fから他厩舎の併せ馬を楽々とかわし、ラスト1F12秒3のフィニッシュ。開門から約2時間が経過した荒れた馬場でもフットワークを乱さず速い時計が出た。出来の良さは疑いようがない。「変わりないで。順調に来ている」。猿橋助手の短い言葉に自信のほどがうかがえた。

 昨年5月の晩春S(準オープン)以来、勝ち星はない。それでも昨秋の京都大賞典や鳴尾記念で強敵相手にメンバー最速の上がりタイムで連対。重賞級の決め手を持つことは実証してきた。「京都や阪神でも外回りなら、しっかり脚を使ってくれている。外回りで直線が長いのはいいね」

 新潟外回りの直線は659メートル。最大の武器である末脚を最大限に発揮できる。現に昨年は今回と同じ新潟芝2000メートルの天の川Sで最後方から追い上げ、上がり32秒2というインパクトのある数字を記録した。

 「ここが正念場やな。だんだん年を取るし、勝って賞金を加算したい」と猿橋助手。昨年の春は金鯱賞→宝塚記念と順調に進んだが、夏の小倉記念、新潟記念は賞金不足で無念の除外に。重賞2着を3回重ねてきた今年は狙い通りのローテーションを組める。もう5歳。“旬”を逃さずに大舞台へ送り込むのに残された時間は限られている。

 前走・小倉記念3着でサマー2000シリーズのポイントは4点。勝って14点とすれば、逆転でシリーズチャンピオンに手が届く。「(シリーズの)最終戦だし、楽しみやね」。胸を張って秋競馬で王道路線を歩むためにここは何としても結果がほしい。アプリコットフィズに騎乗、クイーンS勝ちで札幌のファンの歓声を浴びた武豊が、今度は新潟の長い直線でスタンドを沸かせる。

スポニチアネックス - 2010/8/26 7:04