2010年06月22日
【宝塚記念】ブエナ名実ともに現役最強へ
上半期G1の総決算「第51回宝塚記念」は、ファン投票で1位に輝いたブエナビスタがG1・5勝目を目指す。本調子とは言えなかった前走ヴィクトリアマイルでも最強牝馬を証明する底力を発揮してV。今回は強豪牡馬勢を封じ、名実ともにNo・1の座を狙う。
9万を超える票数で見事ファン投票1位に選出されたブエナビスタ。21日朝、担当の山口厩務員は、今回に懸ける意気込みを語った。
「1位に選んでいただいたんだから責任感でいっぱい。結果を出さないといけないね。ここまでの調整は順調に来てるよ。前走は地力と根性だけで勝ってくれたから」
ドバイ遠征を挟み、前走のヴィクトリアマイルまで、厩舎で調整したのは2週間余り。環境の変化に動じやすくナイーブな牝馬にとって、かなりハードなスケジュール。大きな馬体減りせずに調整してきたブエナでも、レースでは勝負どころでの反応が違った。それでも牝馬最強の座を譲らなかったことが、この馬の強さ。過酷な状況に置かれても、結果を残したことに山口厩務員は最大級の賛辞を送った。
「今回は1から10までの段階を踏んでしっかり調整できた。肉体的にもしっかりしてきたし先週あたりから調子は上がってきたよ」
中5週の間に疲れを癒やし、乗り込み量も増した。前走は調教が足りない状況での激走だったため、反動も出たというが、しっかりケアしながら状態は右肩上がり。1週前追いではCWコースで6F82秒9〜1F12秒4をマーク。アドマイヤプリンス(3歳1600万)をとらえてからは脚色が鈍ったが「抜かしたら終わり。楽しよう楽しようと思ってるから」と同厩務員は穏やかな表情を浮かべていた。今まさに完成期に入ったということか。圧勝じゃなくても、前の馬をきっちりとらえて勝つ実戦さながらの調教をこなし、態勢は整ってきた。
「大敗するなら前走と思ってたから、その意味で今回は自信がある」。山口厩務員が語気を強めてズバッと言った。これまでのG1タイトルはいずれも牝馬限定戦でのもの。女王ブエナビスタが強豪の牡馬勢を倒して、名実ともに“最強”の座に就くときが来た。
スポニチアネックス - 2010/6/22 7:04