2012年03月08日

【中山牝馬S】波乱傾向強いレース、ローテで魅力は前走エリザベス女王杯組

★ポイント1「前走エリザベス女王杯組」
→過去10年、前走エリザベス女王杯組の成績は【1・0・2・4】複勝率42.9%。馬券圏内に入った3頭すべてに中山芝1800m勝利実績があった点から「コース実績のある実績馬」を狙いたいところだ。
(レディパステル、ヤマニンメルベイユetc)

★ポイント2「前走惜敗馬」
→過去10年、前走勝ち馬の成績は【0・0・2・19】と不振傾向にある。この中には前走重賞勝ちから臨んだ馬も含まれており、中山芝1800mという舞台がどれだけ特殊であるかという証明になっている。
(チアズメッセージ、メイショウバトラーetc)

★ポイント3「関東所属騎手」
→過去10年、関東所属騎手は7勝を挙げている。なかでも蛯名騎手は【3・0・2・4】複勝率55.6%と抜群の相性を示しており、このコースを熟知した関東所属騎手騎乗馬が狙い目と言えそうだ。
(マイネサマンサ、オースミコスモetc)

中山芝1800mで行われる牝馬限定ハンデ重賞・中山牝馬S。ヴィクトリアマイルまでは多少の期間が空くということでトライアルというわけでもなく、繁殖シーズンを控えた牝馬の引退レースという性質も持つレースだけに波乱傾向は強くなっている。

今年の中山牝馬Sで人気を集めそうなのはホエールキャプチャ。昨年の牝馬クラシックで一度も馬券圏内を外していない安定感は特筆すべきものがあり、古馬との対戦となったエリザベス女王杯でも4着と健闘。中山芝は1戦のみだが、その1戦がオルフェーヴルを下した芙蓉S。ハンデさえ克服できればここでも大崩れはないだろう。

同じ4歳世代からは前走京都牝馬Sで初重賞制覇を成し遂げたドナウブルーも出走予定。1000万下勝利からの格上挑戦をものともしなかったように成長力は目を見張るものがあるが、当時の京都芝は極端な内枠有利。その恩恵をフルに受けただけに鵜呑みにするのは危険かもしれない。直線急坂コース【0・0・0・3】という点も気がかりだ。

5歳世代はどうか。この世代はアパパネが中心馬として君臨しており、ブエナビスタが去った今では事実上頂点にいる世代と言える。中山芝で馬券圏外のないアニメイトバイオ&アプリコットフィズ、中山芝重賞勝利実績を持つコスモネモシンはこの路線の主とも言うべき存在で、人気の盲点になるようなら警戒したい。

ちなみに過去10年の中山牝馬Sにおいて、前走勝ち馬の成績は【0・0・2・19】と不振傾向にある。中山芝1800mという舞台がどれだけ特殊であるかという証明になっており、前走重賞勝ち馬のドナウブルーには嫌なデータだ。

【データで見るオススメ馬】

★ホエールキャプチャ
→過去10年、前走エリザベス女王杯組の成績は【1・0・2・4】複勝率42.9%。中山芝は1戦のみだが、その1戦がオルフェーヴルを下した芙蓉S。ハンデさえ克服できればここでも大崩れはないだろう。

【馬場で見るオススメ馬】

★アニメイトバイオ
→中山芝では馬券圏外のない馬。エリザベス女王杯は2年連続で惨敗を喫している点から京都外回りはまったく合わないのだろう。今の馬場で内枠を引くことができれば巻き返しの可能性は高い。

【気候で見るオススメ馬】

★アカンサス
→気候/寒では【1・1・0・0】と大崩れのない馬。唯一の敗戦も勝ち馬とはタイム差なしだから、よほどこの時期が合っているのだろう。中山芝1800mでの勝利実績もあり、差しが決まる展開なら侮れない。

【ローテーションで見るオススメ馬】

★イタリアンレッド
→新馬戦を含め、中10週以上の休み明け【1・0・2・1】掲示板外なしという馬。間隔を空けたほうが走る傾向にあり、重賞3連勝を飾った府中牝馬Sも休み明けだった。重賞勝ちのある中山ならいきなりの好走が期待できそうだ。

【血統で見るオススメ馬】

★オールザットジャズ
→タニノギムレット産駒は中山芝1800m重賞で【2・0・0・4】複勝率33.3%。掲示板を外したのは2回のみで、2010年には同産駒のニシノブルームーンが中山牝馬Sを制した。芝1800mで【3・2・0・0】連対率100%という点も心強い。

(競馬天気:火曜コラム・田原基成「データ分析」より)
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