2010年08月06日

【函館2歳S】伊藤大師“両獲り”狙う

「函館2歳S・G3」(8日、函館)
函館オーラスを飾る2歳世代最初の重賞に、開業2年目の伊藤大士調教師(37)=美浦=がルリニガナとイーグルカザンの2頭を送り込む。今夏の函館サマーシリーズは4勝で調教師リーディング4位と、厩舎は好調の波に乗っている。重賞初挑戦が、昨年のこのレース。連闘で臨んだバトルレッドで16着と悔しい思いをした。今年は狙い澄ました“ゆったりローテ”での参戦。初のタイトル奪取へ意欲十分だ。
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先週終了時点で、今夏函館の調教師リーディングで4位につけている伊藤大師。トップで5勝の伊藤圭師、松田国師とは1勝差(2着数の差で3位は鹿戸雄師)だけに、最終週の管理馬の奮闘次第では逆転も十分に可能だ。函館2歳Sにはルリニガナとイーグルカザンを送り出す。師は「去年が残念な結果に終わったから、今年は頑張りたいですね」とうなずいた。
 
37歳の若き指揮官は、このレースに苦い思い出がある。開業して間もない昨年のこと。前週に新馬戦Vを決めたばかりのバトルレッドで参戦したものの、16頭立ての最下位に終わった。「連闘したのが失敗だったと思います。だから、今年はゆったりとしたローテーションで臨みたかった」。ルリニガナ、イーグルカザンの新馬勝ちは1回函館の1、2週目。直行すれば間隔はあくが、ラベンダー賞を挟む選択肢は頭になかったという。

水曜の追い切りでは函館芝の併せ馬で並入。手応えで勝ったルリニガナには「余裕残しの仕上げだった新馬戦が、センスのいい勝ち方でした」と素質を高く評価。一方のイーグルはダートでの勝ち上がりだが「初戦も芝を使おうかと思っていたくらい。(適性は)問題ないですよ。使って柔らかみも出ましたね」と上積みに期待する。重賞初制覇と函館リーディングの奪取。2頭の頑張り次第では“両手に花”が現実味を帯びる。

デイリースポーツ - 2010/8/6 9:24