2010年07月21日

【函館記念】10歳馬ハリアー史上初快挙なるか

奇跡を起こせ!サマー2000シリーズ第2弾「第46回函館記念」で、10歳の夏を迎えた老雄エリモハリアーが大好きな舞台で一発を狙っている。得意の激変が決まれば、平地重賞ではJRA史上初となるV4の大快挙だ。“函館の男”が残り火を燃やす。

 函館の夏と言えば、エリモハリアーは今や季語。05〜07年に3連覇の偉業を飾った函館記念に、その名前があるだけでホッとするファンも多いのでは?函館〜福島間をトンボ返りした七夕賞(14着)から中1週の強行軍も何の。20日、初コンビの芹沢を背にキビキビと調教コースに脚を進めた。10歳になった今も戦闘意欲は全く衰えてない。

 02年11月の新馬戦(10着=京都)から9年。苦楽をともにしてきた谷中厩務員も感慨深げだ。

 「輸送が好きな馬だから福島から帰った後も元気いっぱいだよ。函館で走る理由?寒い時季は体が硬くなるから夏場がいいんでしょう。沖縄に競馬場があったら1年中走れるんだけどね」

 全9勝はすべて6〜10月に挙げたもの。特に7月は4勝(すべて函館)と大得意だ。暑さだけなら小倉や新潟はもっといいが、野芝の高速戦が苦手な分、時計の掛かる北海道の洋芝が合っている。07年の函館記念は巴賞11着から一変して3連覇を達成した。翌08年は金鯱賞16着から一変し、勝ち馬トーセンキャプテンと0秒1差の4着。武幸に「感動した」と言わしめた。突然ひょう変する愛らしいキャラが、函館のファンに親しまれてきた。昨年は函館競馬場がスタンド改修のため、札幌開催。エリモハリアー陣営にとっては待ちに待った舞台となる。

 「ラストの函館記念になるかもしれないからね。衰えた感じもないし、ここに来れば頑張ってくれる。確かに良馬場だとつらいかもしれないが、雨でも降ってもう少し悪くなってくれれば。まずは無事に上がってくれれば」
スポニチアネックス - 2010/7/21 7:02