2014年04月17日
【皐月賞】イスラボニータ 前肢ピーンと伸び伸び12秒2!
調教スタンドからイスラボニータに双眼鏡を向けた栗田博師の表情が緩んでいく。「厚みを増した馬体。抜群の反応。しなやかな伸び。何より力みもなく気持ち良さそうに走っていたのがいい」。満面に笑みを浮かべると、こう続けた。「ダービーを山の頂上に見立てれば9合目まで到達した」
凄まじい瞬発力だ。Wコースで6馬身先行したシベリアンタイガー(3歳500万)に急接近した直線入り口。東京スポーツ杯2歳S、共同通信杯でも見せた独特のストライドに覇気がこもった。前肢を水平に伸ばしながら、シベリアンを内から造作もなく1馬身抜き去った。6F83秒6〜12秒2。「こんなストライドの馬には乗ったことがない。普通は前肢をたぐるように走るものだが、この馬だけはピーンと伸ばすんだ」と蛯名。G1・19勝の名手も驚きを隠せない。「よほどバランスが良くてトモ(後肢)がしっかりしていないと、ここまで前肢を伸ばせない」とも言った。
未体験の右回りコース、距離延長、時計を要する馬場。全てが初物尽くし。「もう1段上が要求される相手だし試金石になる」。蛯名は表情を引き締めるが、前肢を水平に伸ばした俊敏な加速力には無限の可能性が詰まっている。「背中がゆったりしているだろう?私の体験からいえば、こういう体形は距離に融通が利くんだ」。栗田博師も同馬に頼もしげな視線を送った。そして同じ言葉をもう一度口にした。「ようやく9合目まで来た」
(スポニチアネックス)