2016年10月27日
【天皇賞・秋】モーリス 堀厩舎流「木曜4F」1日前倒し5Fで絶好気配
秋の“古馬3冠”初戦となる「第154回天皇賞・秋」の最終追い切りが26日に美浦、栗東両トレセンで行われた。マイルとの“2階級制圧”を目指す昨年の年度代表馬モーリスは、美浦Wコースで貫禄の2馬身先着。王者の威厳を示した。
王者の余裕を存分に見せつけたモーリスの最終追いだった。美浦Wコースでバクシンテイオーを1馬身先行させてスタート。3〜4角の中間点で内から並び掛け、併走状態で直線を迎えた。相手も今週のスワンSに出走する重賞ウイナー。必死に食い下がるが手応えが違う。500キロを超える巨体ながら、無駄のない研ぎ澄まされた馬体を躍動させ、馬なりのまま一気に2馬身突き放した。
G1週の最終追いは木曜で4F計時が基本の堀厩舎。モーリスも美浦で最終追いを行った昨年の安田記念、マイルCS(いずれも優勝)はこのパターンを踏襲したが、今回は水曜追いで長めの5Fから計時(68秒9)。この小さな“変化”に、陣営の緻密な計算が隠されていた。堀師は「先週の段階で手先の(動きの)重さ、反応の鈍さを感じたので、もう少しやっておきたいと思った」と説明。いつもより負荷をかける分、レースまでの間隔を1日余分に空けた形。その上で「緩急をつけた中で、しっかりリズムを取れた走りができていた。絶好調だったチャンピオンズマイル(今年5月の香港G1)ほどではないが、昨年の安田記念よりは状態がいい」と評価した。
前走の札幌記念は、僚馬ネオリアリズムに逃げ切りを許しての2着。堀師は「この馬に懸かる期待の大きさを考えると残念な結果」としながらも、「外枠、重馬場と厳しい条件の中、おおむね能力は出せた。昨年の今頃は課題だったゲートも五分に出たし、折り合いもついていた」と内容は悲観していない。
昨春から今春にかけ国内、香港でマイルG1・4連勝。マイルに敵なしの王者がラストシーズンの目標に掲げたのが、世界の競馬の根幹距離である2000メートルの制圧だ。「血統的に距離は問題ない。あとはレースの流れの中で、この馬のリズムをどう保っていくかだけ」。短い言葉の中に自信をにじませた指揮官。暮れの香港Cを含め引退まで残り2戦。「マイル王」から「世界最強」へ。負けられない戦いへの準備は整った。
【スポニチアネックス】