2010年09月19日

【特選レース予想】札幌11R エルムS

エルムSは、とことん「1」に縁のないレースである。過去10年、1枠を引いた馬の成績は【0・0・2・7】、1番人気馬は2004年以降勝利なし。道中1番手、すなわち逃げの手を打った馬も【0・1・1・8】と不振傾向にある。

今年のエルムSのメンバーを見てみると、1枠にしらかばS勝ちのクリールパッション、逃げ馬がしらかばS2着のエーシンモアオバー。人気を背負っている2頭がアンラッキーナンバーとも言える「1」を背負うことになってしまった。ただでさえ波乱が続いているレースだけに、今年も一筋縄には行きそうにない。

そんな中、理想的な枠を引いたのがアドマイヤスバル。JBCスプリント2着、かしわ記念3着の実績はこのメンバーでは圧倒的。あまり揉まれたくないタイプだけに、自身より外に先行馬がいないというのもプラス材料だ。

アドマイヤスバルで強調したいのが地方交流重賞での実績。過去の勝ち馬を見てもフェラーリピサ、アドマイヤドン、プリエミネンスなど地方交流重賞実績のある馬の好走が目立つ。ダートが深い地方で2000mを超えるレースでの実績がある同馬にとって、「重い」という特徴がある今開催の札幌ダートはうってつけだ。

ちなみに、「重い」札幌ダートでは差し・追込が決まる確率が高くなっている。先週終了時点で能力差がはっきりしている新馬・未勝利戦を除く18レース中、逃げ馬が勝ったのは3レースしかない。その一方で上がり3F最速をマークした馬が11勝を挙げているのだ。

そこで相手筆頭にはクリールパッション。最内という枠順がネックではあるが、この馬自身ひと桁番で6勝を挙げている内枠巧者。前走のような競馬ができれば差し切りの目も出てくる。上がり3Fというところでは、北海道シリーズで上がり3F3位以内を一度も外してないスターシップにも警戒が必要だ。

タガノクリスエスも侮れない。しらかばSではスタートで躓き、終始リズムが悪かった。今年に入って7戦中4戦上がり3F3位以内を計時しており、外々からスムーズに走れれば差はない。さらに挙げれば、マリーンS出走後、しらかばSをパスしてここまで待ったラストアロー。ほとんどの馬が大沼S→マリーンS→しらかばSあるいはしらかばS経由でここに臨むことを考えると、かなり異質なローテーション。だからこそ陣営の狙いを感じる1頭で、札幌ダート1700m2戦2勝という抜群の相性を誇るこの舞台では侮れない。

◎アドマイヤスバル
○クリールパッション
▲タガノクリスエス
△スターシップ
×ラストアロー
注エーシンモアオバー

★買い目
(3連単1軸マルチ)
9→1,8,10,13,4

(田原基成)