2010年08月20日

【札幌記念】キングリー、復活の夏!

「札幌記念・G2」(22日、札幌)
 今年も大物を食う‐。強豪が集う北都のG2で、昨年の覇者ヤマニンキングリーが再び牙をむく。近況こそさえないが、最終リハでは鋭い末脚を繰り出し復調ムード。鞍上の武豊も、先週のクイーンSでアプリコットフィズをVへと導き、見事に復活を遂げた。勢いを取り戻した今なら、連覇への期待は十分。強敵を退け、リベンジの秋へ弾みをつける。
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 あのブエナビスタの猛追をしのいだ、昨年のVからはや1年。3戦2勝と好相性の札幌に、連覇を目指すヤマニンキングリーが帰ってくる。結果的に、その一戦でブエナは海外遠征を断念。「去年は長男に“空気が読めない”なんて言われて…。今年はもう言われんで済むからな」。大駆けを決めた去年を振り返り、ベテランの和田厩務員は苦笑いを浮かべた。
 昨年のV以降は精彩を欠いているが、馬の状態は決して悪くない。函館Wでの最終リハでは、しまい重点にシャープな伸び脚を披露。併せ馬で1馬身先着を決めた。「去年は格下のヒシアカデミーに遅れていたからな。今年は馬体もふっくらとしているし、いい感じで来ているよ」。体調面はむしろ、昨年以上だ。
 前走のシンガポール航空国際Cは、鼻出血の影響で11着に大敗。再発の不安は常につきまとうが「あのときは暑さもこたえた感じがする。でも、涼しい函館では順調に調整できているからね。鼻血さえ出さなければ、という気持ちはある」。復活への手応えは十分だ。
 鞍上は先週のクイーンSを制し、完全復活を遂げた武豊。キングリーにはシンガポールでの騎乗をキャンセルした借りがあるだけに「相手はそろうが、頑張りたい」と気合が入っている。
 勢いを取り戻したコンビなら、ダービー馬や天皇賞馬が相手でも気後れすることはない。真っ向勝負で、連覇を成し遂げてみせる。

デイリースポーツ - 2010/8/20 9:18