2010年07月08日

【プロキオンS】速い!タイタン楽々6F77秒3

阪神メーンはプロキオンS。真夏のダート決戦に楽しみなメンバーがそろった。デビュー6連勝中のナムラタイタンが重賞初挑戦でタイトル奪取を狙っている。最終追い切りはポリトラックコースで主戦・熊沢を背に快走。今の勢いを感じさせる動きだった。

 無傷の6連勝という事実がスケールの大きさを物語っている。ダートで快進撃を続けるナムラタイタンはケタ違いの高性能エンジンを搭載している。最終追い切りでも自慢の脚力を十二分にアピールした。

 主戦・熊沢を背にポリトラックで単走。人馬が呼吸を合わせ、スムーズに加速していく。終始、楽な手応えのまま、最後の最後で軽く気合を付けた程度。それでも6F77秒3をあっさり刻んで見せた。ウッドチップに比べれば時計が出やすいコースとはいえ、余力残しでこの数字は速い。

熊沢は「先週もしっかりやっているみたいだからね。そんなにやらなくてもいいんじゃないかな。動きは良かったし、ここまで問題なく来ているよ」と好感触を明かした。

 デビューしたのが昨年5月。そこから2度の休養を挟み、ダート7Fに絞ってひたすら白星を積み重ねてきた。ここ2走はコーラルS→欅Sとオープン特別を連勝。初めての重賞舞台へ弾みをつけた。

 「いいものを持っているのは分かっていたし、使うごとに力をつけているね。まだ子供っぽいところはあるけど教えたことをクリアして、順調に成長してくれている。折り合いの心配もないし、心強い馬だよ」と熊沢。パートナーへの期待の大きさ、信頼感が言葉の端々から伝わってくる。

稽古を見届けた大橋師も「以前は単走だとフワフワしていたのに今はしっかり走れるようになっている。これだけ動けば十分」と納得の表情。開業7年目で初の重賞制覇を狙っていく。「体質の弱いところがあったけど、じっくりやってきたのが良かったんだろうね。まだ6回しか使っていないから、まだまだ成長すると思うよ。もっと大きいところを狙っていきたいし、いけるところまで連勝を伸ばしてほしい」。

負け知らずの新星がダート短距離戦線の勢力図を一気に塗り替える。

スポニチアネックス - 2010/7/8 7:03